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部活動のあり方を考える

スポーツ庁が教育現場の「働き方改革」として、中学校の部活動にメスを入れたわけだが、教員の長時間労働の一因として部活動が挙がっており、それを正す為に部活動について従来の学校主体から地域主体に移行する方針を打ち出したけど、これは部活動のあり方を改めて問うものではないでしょうか?

ただ学校から地域に移行したところで良くなるかと思うと疑問。
これまで学校が管轄していた部活動を地域に移行することで保護者の負担が大きくなることもだし(指導料及び生徒の送迎)、地域以降の受け皿がある地域とない地域もあり、地域によって地域移行できる場所があるかどうかの問題もある。教員の負担が軽くなる一方で保護者の負担が大きくなれば別の問題が発生するだけだし、そういった問題を文部科学省やスポーツ庁は見てるんだろうかと思うよ。
指導者を確保できるか、練習場所を確保できるか、経済的な負担を誰が負うのか、まず根本はそこだと思う。

それに部活動は過熱しやすいもの、生徒や顧問の教員の負担が大きいことも挙げられるが、その一因として勝利至上主義的な価値観が強く、これが長時間練習に走りやすい傾向にあるけど、平日だけで5時間半も、休日だと11時間も練習していた学校もあるんだから、やってることはブラック企業的でまともじゃないし、子供の権利などあったもんじゃない。コレって教育の一環とはかけ離れていると思うんだよね。
また学校から地域に移行することで、誰が子供たちを管理するのか? 学校から地域に移行すれば責任の所在は学校から地域に移ることは当然だ。

少子化により学校で部活動が出来ない地域が増加し、また一つの種目だけに限らずいろんなスポーツなどを経験させる環境作りをすることも地域の役目ではなかろうか。子供のうちからいろんなことを経験させることはいいことだと思う。それとこれまで部活動は強制加入的な部分が多く、生徒の意思を尊重せず強制的に部活動をさせることは徴兵制度みたいでまともじゃない(徴兵制度を設けている国でも「良心的兵役拒否」なるものはあるが)。またパワハラ、モラハラ、質より量を重視する練習法及び勝利至上主義を正すことはもっと大事、というか指導する側を改めて教育する為の指導者講習会を義務化させてもいいと思います。今まで日本のスポーツ界はプロ・アマ問わず指導者講習会をやってこなかったから、結果としてパワハラやモラハラなどが横行する体質をはびこらせたんじゃないのかと思うし、健全とはいえない環境だったんじゃないのと言いたくなる。今やパワハラやモラハラを用いた指導法は時代遅れって思わねばいけない。ついこの前NHKのバラエティ番組でマナー講師の言動が批判を浴びたんだし。
また日本の青少年のスポーツ環境が長年学校単位で行われていたせいで、補欠という名の人材損失を多く出したけど、いっそクラブ単位で行ったほうが子供たちの為になるんだが。

やはり子供の権利を尊重する為にも部活動のあり方を考え直したほうが健全な社会づくりの為だし、本来スポーツというものは健全なものでなければいけないことは百も承知、日本のスポーツ界は欧米などと比べて倫理観が遅れているとかねてから指摘されているんだし、子供の権利を尊重することも大事ではなかろうか。大人が子供を一方的に管理して無理強いさせたりするのは見方によっては虐待としか映らないことも理解しなければいけません。

勝利至上主義と根性論丸出しの価値観、一つのことだけやればいいという空気、そんな風潮をおかしいとそろそろ社会が思うべきところに来たと思う部活動のあり方の見直し、肝心なことは子供の権利を尊重することにある。

theme : これからの日本について
genre : 政治・経済

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