クーデターの余波は大混乱!なようです
中央アジアにある旧ソ連圏だったキルギス共和国で起こった反政府クーデター、この混乱は当分収まらないのは目に見えてます。
バキエフ大統領を倒した野党勢力のトップ、ローザ・オトゥンバエワ氏は記者会見で自らを首班とする暫定政権樹立を宣言し、クーデターの正当性を訴えてますが、逆にバキエフ大統領側は「私は大統領としての職務を放棄したことはなく、現在も放棄していない」と辞任を拒否する声明を出し、クーデターは野党による“でっちあげ”だと述べました。
クーデターの余波で略奪や破壊が頻繁に起こっていることに、暫定政府はこれを警戒し自警団に対して略奪や破壊に加担した者には発砲するよう鎮圧を呼びかけましたが、独裁・強権支配国家においていったん独裁及び強権支配政権が倒されるとその反動かこういう形で暴動や破壊が起こる。サダム・フセインが倒された直後のイラクを見たら何となく分かるのではないでしょうか?
2005年に当時のアスカル・アカエフ政権をクーデターで打倒し(チューリップ革命とも呼ぶ)大統領に就任したバキエフ大統領、国民から汚職や腐敗ばかりがクローズアップされていたアカエフ大統領とは違った政策を期待していましたが、政敵や自身に批判的なジャーナリストを襲撃するなど報道や言論の自由を弾圧し、自身の近親者を政府の要職に就かせたり、経済状態が苦しいにも関わらず公共料金の値上げなど独裁政治をしくようになり、国民からすれば「裏切られた」感じが強いでしょう。まして汚職や腐敗がさらに多くなったのだから「バキエフのやってることはアカエフと変わらないじゃないか!?」と批判が出るのも無理はないでしょうね。
バキエフ大統領もそうだが、タジキスタンのエモマリ・ラフモノフ大統領、ウズベキスタンのイスラム・カリモフ大統領、トルクメニスタンのグルバングル・ベルディムハメドフ大統領(あの“トンデモ”独裁者と評され「中央アジアの金正日」と呼ばれたサパルムラト・ニヤゾフ大統領の後任)などソ連の影響から強権支配をしく国家元首が多いことについて、旧ソ連圏諸国って、ソ連時代の“名残”からかこういう強権独裁体制をしく国ばかりなんだと思います(他にはベラルーシのアレクサンデル・ルカシェンコ大統領もいる)。強権支配で国を支配し自分に異を唱えるものは容赦なく弾圧する。典型的な独裁国家ですよ。
デモでバキエフ大統領を国外退去に追いやった。5年前の「再現」と思われますが、追いやった者が逆に追いやられるというのは皮肉といえます。汚職と腐敗まみれの独裁政権に国民は「もう我慢の限界だ!」「キルギスの民主化の為にバキエフ政権を倒そう!」とデモを敢行し、野党勢力はクーデターに走ったのでしょうね。ただその余波があまりにも凄惨といえますが・・・? 今後はどうなるでしょうね。
昨日起こったクーデターにより失脚?したクルマンベク・バキエフ大統領、しかし暴動でバキエフ大統領を追放した民衆は、それだけに止まらず首都ビシケクで略奪や破壊を繰り返すという無法行為にまで走ったようです・・・。特に政府庁舎はデモの標的となり、放火と投石、略奪で無残な姿となるなど躊躇に出ています。引用
キルギス暫定政府が記者会見、大統領は辞任拒否の声明
ビシケク(CNN)デモをきっかけに野党勢力が暫定政権樹立を宣言したキルギスのバキエフ大統領は8日、「私は大統領としての職務を放棄したことはなく、現在も放棄していない」との声明を出した。
バキエフ大統領は同国の大手サイト「24.kg」に掲載した声明で、野党指導者の「無責任な行動」により、同国は「損失」を被ったと指摘した。世界の目から見れば、これがクーデターであることは明白だと述べ、「私はキルギス共和国大統領としての責任を自覚し、政府が血をもって政権を手にした国は、国家としての地位を失うものと確信している」と断言した。
野党指導者のローザ・オトゥンバエワ元外相は記者会見を開き、自らを首班とする暫定政権の樹立を宣言した。バキエフ大統領は追放され、側近とともに同国南部へ逃走したと説明、「新政権は同氏の居場所を突き止め、辞任の条件について交渉する意向だ」と述べた。オトゥンバエワ元外相によれば、バキエフ大統領は支持者を結集して再起を図っているという。同氏は、首相からは既に辞表を受け取り、暫定政府は憲法に従って政権を掌握していると強調した。
8日の首都ビシケクは、散発的な機関銃の音や警察のサイレンの音が聞こえる。デモ隊が道路をふさいで交通を妨害しているとの情報もある。暫定政府は略奪の横行を警戒しており、暫定内相はテレビで、商店や民家などの略奪を行った者は銃で撃つよう警察に命令したと述べた。
米国務省高官は8日、ビシケクにある在キルギス米国大使館を閉鎖し、関係者をマナス空軍基地に一時的に移動させることを検討していると明らかにした。クローリー米国務次官補は同日、米国はどちらの側にも付かないと表明している。
キルギスには、アフガニスタン近くに駐留する米軍と北大西洋条約機構(NATO)軍の重要な供給ラインであるマナス空軍基地がある。暫定政府は即座に基地を閉鎖する考えはないとしながらも、基地の位置づけを再検討する意向を示している。
キルギスでは、バキエフ大統領が親族の経営する企業に電力などのエネルギー産業を売却し、インフラ料金が上昇したことなどを契機として反乱が発生し、治安が悪化していた。
最終更新:4月9日12時0分 「CNN.co.jp」より
バキエフ大統領を倒した野党勢力のトップ、ローザ・オトゥンバエワ氏は記者会見で自らを首班とする暫定政権樹立を宣言し、クーデターの正当性を訴えてますが、逆にバキエフ大統領側は「私は大統領としての職務を放棄したことはなく、現在も放棄していない」と辞任を拒否する声明を出し、クーデターは野党による“でっちあげ”だと述べました。
クーデターの余波で略奪や破壊が頻繁に起こっていることに、暫定政府はこれを警戒し自警団に対して略奪や破壊に加担した者には発砲するよう鎮圧を呼びかけましたが、独裁・強権支配国家においていったん独裁及び強権支配政権が倒されるとその反動かこういう形で暴動や破壊が起こる。サダム・フセインが倒された直後のイラクを見たら何となく分かるのではないでしょうか?
2005年に当時のアスカル・アカエフ政権をクーデターで打倒し(チューリップ革命とも呼ぶ)大統領に就任したバキエフ大統領、国民から汚職や腐敗ばかりがクローズアップされていたアカエフ大統領とは違った政策を期待していましたが、政敵や自身に批判的なジャーナリストを襲撃するなど報道や言論の自由を弾圧し、自身の近親者を政府の要職に就かせたり、経済状態が苦しいにも関わらず公共料金の値上げなど独裁政治をしくようになり、国民からすれば「裏切られた」感じが強いでしょう。まして汚職や腐敗がさらに多くなったのだから「バキエフのやってることはアカエフと変わらないじゃないか!?」と批判が出るのも無理はないでしょうね。
バキエフ大統領もそうだが、タジキスタンのエモマリ・ラフモノフ大統領、ウズベキスタンのイスラム・カリモフ大統領、トルクメニスタンのグルバングル・ベルディムハメドフ大統領(あの“トンデモ”独裁者と評され「中央アジアの金正日」と呼ばれたサパルムラト・ニヤゾフ大統領の後任)などソ連の影響から強権支配をしく国家元首が多いことについて、旧ソ連圏諸国って、ソ連時代の“名残”からかこういう強権独裁体制をしく国ばかりなんだと思います(他にはベラルーシのアレクサンデル・ルカシェンコ大統領もいる)。強権支配で国を支配し自分に異を唱えるものは容赦なく弾圧する。典型的な独裁国家ですよ。
デモでバキエフ大統領を国外退去に追いやった。5年前の「再現」と思われますが、追いやった者が逆に追いやられるというのは皮肉といえます。汚職と腐敗まみれの独裁政権に国民は「もう我慢の限界だ!」「キルギスの民主化の為にバキエフ政権を倒そう!」とデモを敢行し、野党勢力はクーデターに走ったのでしょうね。ただその余波があまりにも凄惨といえますが・・・? 今後はどうなるでしょうね。