アラブからの「入植地拡大停止」“警告”にイスラエルは・・・?
国際社会からの反発を無視して東エルサレムなどでユダヤ人入植地拡大を続けるイスラエル、このままではパレスチナ人の自治が侵されると危機感を感じたアラブ諸国はアラブ連盟首脳会議にて「パレスチナ和平交渉の再開には、イスラエルが占領地ですべての入植地建設を停止する必要がある」ともしイスラエルがパレスチナ自治政府(PLO)との和平交渉再開に応じたいのなら、これ以上の入植活動をやめるべきだと訴えたようです。引用
和平交渉再開へ入植停止を要求 アラブ連盟首脳会議
リビア北部シルトで開かれていたアラブ連盟首脳会議は28日、イスラエルに対して占領地ヨルダン川西岸や東エルサレムでのユダヤ人入植地の建設停止を要求する共同声明を採択して閉幕した。声明は「パレスチナ和平交渉の再開には、イスラエルが占領地ですべての入植地建設を停止する必要がある」とし、米国のオバマ大統領に対しては、イスラエルに入植地の建設停止を求める立場を維持するよう求めた。(カイロ 村上大介)
最終更新:3月29日9時10分 「産経新聞」より
言うなれば「これ以上入植地を拡大するな!」というアラブからの“警告”と言えます。
最近のイスラエルはパレスチナ人の自治区であるヨルダン川西岸地区と東エルサレムにユダヤ人入植地拡大に積極的となってますが、これはかえってPLOをはじめパレスチナ人、さらにアラブ諸国からの反発を買う結果となっているにも関わらず無視して入植地拡大を続けてますが、イスラエルからすれば東エルサレムもヨルダン側西岸地区もみんなイスラエルのものだとおもってるんでしょうか?(ガザ地区は論外か?) それともガザ地区で暗躍しているイスラム原理主義組織・ハマスをけん制する意味でやっているのか? イスラエルの本意はどうなんでしょうかね・・・。
「ここは元々我々ユダヤ人の土地だから入植地拡大は当然だ!」「あとから来たイスラム教徒がああこう言うな!」と言う考えが多いような気も・・・? 国際社会からの反発を全く気にしていない態度が見え見えです。パレスチナに同情的なアラブ諸国からすれば「イスラエルはパレスチナを蹂躙する悪魔」と映るのも無理はありません。
また中東和平の仲介役であるアメリカに対しても、イスラエルに対しこれ以上入植拡大を呼びかけるよう訴えましたが、アメリカではユダヤ・ロビーの影響力が強いだけに反発に遭うのがオチです・・・。そうなるとアラブからすれば「アメリカは我々の声を全く聞こうとしない」「そんなにイスラエルが大事か!?」となって反米・反イスラエル感情につながり、せっかくの和平に向けた動きも停滞します。
和平交渉再開の条件はユダヤ人入植地拡大停止であるというアラブ側からの警告、イスラエルはこれにどう応じるのだろうか・・・、国際社会も反発してますし、これ以上の入植地拡大は余計アラブ諸国を刺激するだけで何もいいことはないと思います。