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最終的に和平は実現するのでしょうか?

 この紛争は完全に終結するのでしょうのか? それとも・・・?

引用

スーダン:大統領と反政府組織、ダルフール和平枠組み合意 来月、最終決着目指す

【カイロ支局】「史上最悪の人道危機」とされるスーダン西部ダルフール地方の紛争で、バシル大統領と主要反政府組織「正義と平等運動(JEM)」指導者のイブラヒム氏が23日、カタールの首都ドーハで和平実現に向けた枠組み合意に調印した。全面停戦が盛り込まれ、3月15日までに最終合意を目指す。

 AP通信などによると、バシル大統領は合意について「紛争終結に向けた大きな一歩だ」と語り、和平プロセスに関与してきた国連や米国も評価した。

 一方、イブラヒム氏は「平和の実現には、相当の忍耐と妥協が必要」と述べて条件面での隔たりも示唆しており、最終和平合意の期限通りの実現が可能かは不透明だ。

 ダルフール地方にはJEM以外の反政府勢力もおり、包括和平の実現に向けた交渉への取り込みも課題となる。

 今後の交渉では、JEMの合法政党化や閣内参加、兵員の国軍への編入、拘束中兵士の恩赦、資源の配分などが協議される予定だ。

 枠組み合意を受けて、潘基文(バンギムン)国連事務総長は「すべての当事者が柔軟性をもってドーハ・プロセスに参加するよう促したい」と述べた。

 ダルフール紛争を巡り、国際刑事裁判所(ICC)から戦争犯罪などの容疑で逮捕状が出ているバシル大統領にとり、最終合意が実現すれば、国際的批判をかわし、4月に予定される総選挙への注力を容易にする。

 さらに、西部地域での緊張緩和は、分離独立の可否に関する住民投票が来年に予定されている南部への対処に集中するためにも望ましい条件だと言える。南部には石油資源が集中しており、その配分は過去の南北内戦の一因にもなっている。

 ただし、JEM関係者からは、最終合意には6月までかかるとの声も出ており、停戦が維持されるかも含め、予断を許さない情勢が続くとみられる。

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  ■ダルフール紛争をめぐる主な動き■

03年2月    ダルフール地方で武力衝突が発生

04年4月21日 国連人権調査団が「民族浄化の恐れがある」として調査開始

05年3月29日 国連安保理がスーダン政府に対する禁輸措置などの制裁を決議

09年2月10日 カタールの仲介でスーダン政府とJEMの和平協議を開始

   3月 4日 国際刑事裁判所が戦争犯罪などの容疑でバシル大統領の逮捕状発行

10年2月 8日 対立してきたチャド大統領がスーダン訪問。敵対関係の終結を表明

   2月23日 スーダン政府とJEMが和平実現に向けた枠組み合意に調印

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 ■ことば

 ◇ダルフール紛争
 スーダン西部ダルフール地方で03年、開発の遅れに反発する黒人住民らがアラブ系の中央政府に対して武装蜂起して始まった。その後、政府系民兵による住民への無差別殺害が繰り返されたとされ、紛争は激化。国連推計によると、死者数は紛争による食糧不足の影響なども含めると約30万人、避難民は約270万人。今年に入り、JEMを支援していたとされる隣国チャドとスーダン政府が関係改善で合意し、和平に向けた機運が高まった。

 毎日新聞 2010年2月25日 東京朝刊
 国際社会から「史上最悪の人道危機と叫ばれたアフリカ・スーダン西部のダルフール地方で起こったダルフール紛争、この紛争は30万人が死亡するなど凄まじいものでした。

 23日になって、これまでスーダン政府と主要反政府組織「正義と平等運動」(JEM)の和平実現の仲介役としてきたカタールが、首都ドーハで、両者和平実現に向けた勝因を結び、最終的に全面停戦が盛り込まれた合意にたどり着けることを掲げ、スーダンのオマル・アル=バシール大統領は「紛争終結に向けた大きな一歩だ」と評しており、両者の和平を望んだ国連などからも評価されたようです。

 これに対しJEMの指導者・イブラヒム氏「平和の実現には、相当の忍耐と妥協が必要」と和平実現は簡単なことではないと述べたようです。
 JEMだけでなく、ダルフール地方では反政府組織が多く存在し、和平に反対する組織をどう説得するか包括和平を結ぶ点で難しい問題もあるようです。

 今度はJEMの合法政党化や閣内参加に向けた動きが組まれるようですが、停戦を維持できるかまだ分からない状況は続くと思います。

 さらにICC(国際刑事裁判所)から戦争犯罪・大量虐殺の罪で逮捕状が出ているバシール大統領ですが、和平協定を結ぶことで国際的な批判をかわす狙いもありますね。
「批判かわしの道具に過ぎない」「それでも大量虐殺を起こしたのは事実」と国際社会から言われると思いますが、批判かわしの道具かそれとも・・・?
 もう一つ、スーダン政府を支援し紛争を激化させた中国に対しては「ダルフールの惨劇は中国のせいだ!」「スーダンの利権欲しさにスーダン政府に肩入れして大量虐殺を支援した」と非難轟々でしょう。多分。

 スーダン政府と反政府組織が和平実現に向けた協定を結んだことで、停戦となったダルフール紛争、ただ最終的に和平が実現する可能性は微妙なところです。今後のスーダン情勢を左右するこの協定、振り出しに戻らないことを願いたいです。

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