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イスラエルがシーア派組織を攻撃する意図は?

中東情勢がまた混迷するリスクもありそうです。

引用

イスラエル、シーア派民兵組織を連日攻撃

【カイロ=佐藤貴生】中東諸国のイスラム教シーア派民兵組織に対し、イスラエルによるとみられる軍事攻撃が相次ぎ、対立が高まっている。これらの民兵組織はシーア派大国イランと深い関係にあり、イスラエルの強い警戒心が示された形だ。イスラエルでは国会のやり直し総選挙が9月17日に迫り、ネタニヤフ首相が治安上の危機感を訴えて支持の引き締めを図っているとの見方もある。

 イラクでは25日、シリア国境近くのシーア派民兵組織「人民動員隊」(PMF)の拠点が無人機攻撃を受け、2人が死傷した。イラクでは最近、PMFの貯蔵庫などで原因不明の爆発が続いており、米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)はトランプ米政権の高官が、少なくとも一部にイスラエルが関与したとの見方を示したと伝えた。

 イラク国会では26日、親イランの政党連合が、イスラエルの攻撃は「宣戦布告」であり、同盟国の米国に責任があるとして駐留米軍の撤退を要求した。イランの勢力拡大を懸念する米国はイラクに約5千人を駐留させている。

 また、レバノンのシーア派民兵組織ヒズボラは25日未明、首都ベイルート周辺に隣国イスラエルの無人機2機が飛来して墜落し、うち1機はヒズボラの拠点に落ちて爆発したと述べた。ヒズボラの指導者ナスララ師は同日、「極めて危険な情勢だ」と述べてイスラエルを非難。双方は2006年夏、総勢1300人が死亡する激戦を行っており、米・イランの軍事的緊張を受けて戦闘が再燃する可能性が指摘されている。

 レバノン国営メディアは26日、ベカー平原のヒズボラと連携するパレスチナ人拠点をイスラエルの無人機3機が攻撃したと報道。レバノンのアウン大統領は同日、「一連の攻撃は宣戦布告に等しい」との声明を出し、反撃を示唆した。

 イラクやレバノンへの攻撃について沈黙を守るイスラエルは、24日に隣国シリアを空爆したことは認めた。シリアに軍事拠点を持つイラン革命防衛隊の精鋭部隊、コッズ部隊がイスラエルへの攻撃を計画していたためだとしている。

 ネタニヤフ氏は最近、「イランはどこであろうと逃げ場はない」「イスラエル攻撃のために領土を使わせた国は重大な結果に直面するだろう」などと、イランや周辺国のシーア派民兵組織を牽制する発言を繰り返している。

 最終更新:8/27(火) 12:34 「産経新聞」より
イスラム教シーア派民兵組織に対して連日軍事攻撃を展開するイスラエル、イランの影響力を削ぐ理由もあるがイランと親密な関係にあるレバノンのシーア派民兵組織というか原理主義勢力・ヒズボラを容赦なく攻撃しているとしか思えないが、イスラエルの容赦ない軍事攻撃に対してレバノンも黙っているわけがなく「一連の攻撃は宣戦布告に等しい」とイスラエルを非難するなど、イスラエルを取り巻く環境はまた激化しそうです。

かねてからベンヤミン・ネタニヤフ首相はイスラム原理主義勢力への攻撃を止めない武闘派なだけに、圧倒的な軍事力を用いて周辺国に睨みを効かせているけど、レバノンにてイスラム原理主義勢力を連日攻撃することでネタニヤフ首相は国内向けに強い姿勢をアピールしてるのだろうか?
それもそのはず、イスラエルでは来月国会のやり直し選挙を控えており、ネタニヤフ首相は支持集めの為に軍事作戦で成功を収めたいという目論見があるけど、結局自分の保身しか考えていないような・・・!? ムン・ジェインのような場当たり的な姿勢とは違うが。

ヒズボラを連日攻撃することでイランに睨みを効かせて、シーア派民兵組織をも牽制する狙いもあるネタニヤフ首相の魂胆、イランの影響力拡大阻止って点では、日頃から対立しているサウジアラビアと考えが合いそうな気もするが・・・。
2006年以来の交戦となったイスラエルとヒズボラ、忘れた頃に混迷が起こる中東のこと、その震源のほとんどはイスラエルなんじゃないのかな。イスラエルはほとぼりが冷めた頃に軍事的な行動を起こすように。

今中東を取り巻く情勢についてはイランに目が行きがちだが、イスラエルの動向にも注視しなければならないのは確かだ。サウジアラビアなどスンニ派諸国にすればイランは警戒対象だが、もっと警戒対象はイスラエルかも知れない。
「前門のイスラエル、後門のイラン」

theme : 中東問題
genre : 政治・経済

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