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「バントホームラン」と言えば

「たけしの挑戦状」と並んでファミコン世代が選ぶ最も有名な”クソゲー”の一つとして有名な「燃えろ!!プロ野球」、リアリティを追及した野球ゲームと言う触れ込みではあったものの、今となってはあまりにもあり得ないシーンのオンパレードでツッコミどころ満載のゲームとしてでなく、当時は100万本も売り上げたこともあり前述の「たけしの挑戦状」と並んで”最も売れたクソゲー”として記憶に残っています。
そんなわけで今から30年前の今日1987年6月26日は、ジャレコから「燃えろ!!プロ野球」が発売された日です。

前年ナムコが「プロ野球ファミリースタジアム」を発売しヒットした影響から、1987年6月26日にジャレコから発売された「燃えろ!!プロ野球」「ファミスタ」と差別化を図る意味で、テレビ中継を見ているようなグラフィック画面、合成音声を使用している為審判のコールがあったり、ホームランを打ったシーンでガッツポーズする打者と打たれた際にマウンドにしゃがみ込むピッチャー、と言うテレビ中継さながらのシーンまで見られたり、デフォルメ感があった「ファミスタ」と違い選手デザインが頭身に近いものだったり、また当時現存したセ・パ12球団勢揃いとこれまた作りこんだ内容となっており、これだけでもリアリティあったけど・・・。
他にも一部の選手のフォームが忠実に再現されていた(YGの「クロマテ」のフォームは当時巨人に在籍したウォーレン・クロマティのクラウチングフォームをしっかり再現している)。

リアル志向にこだわったはいいが、肝心のゲームバランスはと言うとすこぶる最悪で、まず全選手の大半が3割バッター、選手名が実名なのに「実際の球団・選手とは関係ありません」と言う注意事項、正直これはNPBから訴えられておかしくないレベルだ。これも「ファミスタ」に当てはまる話でNPBの許可なく選手名を使ったことで以降一時期の野球ゲームでは選手及びチーム名は少々ひねったものとなっている。
現実無視の選手のパラメーター、ハッキリ言ってスタッフは全く選手情報を見てなかったんじゃねェかと思うし、また本作に記載されている選手の中にはこの年1軍試合出場すらしていない者もいるし、シーズン途中での発売だったにも関わらず開幕前のデータに基づいている(選手の中には途中移籍している選手がいるにも関わらず、その選手が移籍前のチームにいたり《HC・モリワキ《開幕前は広島だったがその後南海に移籍》、CD・ウチダ、HB・イワモト《開幕前は前者は中日・後者は阪急だったが、その後両者は交換トレードした》》)こともツッコミどころである(YSのホーナーは史実ではこの年の途中に加入したにも関わらず載っている)。一部の選手は当時文字数が4文字だったことからひねった名前となっていたり、いかにも時代を感じます。
後はゲームテンポの悪さも問題だったけどね。1試合終わるのに1時間近くも費やしたとか。
外野がすこぶる広く、フライや打球処理もきつかった。

何と言っても本作を語る上で欠かせないシーンと言えば「バントホームラン」、各チームに一人はいる強打者がそれを実現するけど、バントが無理な外国人選手では止めたバットにたまたまボールが当たってホームランと言うあり得ないシチュエーションが本作の特徴で、当時を知る世代の記憶に残ってます。
後年TBS系のバラエティ番組「水曜日のダウンタウン」にて「時速300キロのピッチングマシンならバントでホームランが出来る説」なるプレゼンが出て、結局できなかったけど、これも「燃えろ!!プロ野球」の知名度の高さを改めて発信するものではないでしょうか。

100万本も売り上げると言う結果からか「燃えろ!!プロ野球」はその後(88決定版など)シリーズ化されたり、ジャレコもまた「燃えろ」と冠したスポーツゲームを多数発売したりと、ジャレコを代表するしリースとなったけどね。

リアリティを強めたはいいものの、肝心のゲーム性が悪くいい加減なものとなってクソゲーとなった「燃えろ!!プロ野球」、これは同じくジャレコが発売した「ミシシッピー殺人事件」にも当てはまる話で「リアリティを追求しすぎてゲームバランスが悪くなった」ことは間違いないです。本作の象徴と言えばバントホームランと言うありえなさすぎるところもだが、セ・パ12球団全部入れたところだけは評価したいです。

theme : レトロゲーム
genre : ゲーム

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