ハイパーインフレをもたらしたことで「発行停止」

現在経済危機に陥っている国と言えばギリシャや南米のベネズエラが挙げられますが、片やユーロ危機、片や石油依存で物不足の上に価格高騰でハイパーインフレの危機にありますが、そのハイパーインフレと聞いて浮かび上がるのがアフリカのジンバブエ、ハイパーインフレにより自国通貨ジンバブエ・ドルは価値のない通貨と見なされ、最終的にデノミネーションするまでに至ったが、結果として自国通貨を捨てるハメになったのは言うまでもありません。
そんなわけで今から8年前の今日2009年4月12日は、ジンバブエ政府が自国通貨ジンバブエ・ドルの発行を停止した日です。

21世紀に入って最大で2億パーセントものインフレーションに見舞われるなど経済危機にあえいだジンバブエ、その理由は1980年の独立以降ずっと権力の座にいるロバート・ムガベ大統領による暴政だが、コンゴの紛争に自国の軍を派遣したり白人農地を強制収用したりで経済は悪化、さらに多数の国民が貧困にあえぐのを尻目に豪遊三昧を繰り返すわでやりたい放題もいいところでした。
そんな中経済危機に陥った現状を見たムガベ大統領は「お金がないなら紙幣をジャンジャン刷れ!!」と財務局に命じたが、ジンバブエ・ドルをジャンジャン刷るもんだから未曾有のインフレーションを起こし、また国内では物不足に陥って商品の価格も高騰したもんだから、かえって事態は悪化したのでした。インフレ率が高まって従来の紙幣では対応できなくなった為か、何と10万・100万・100万ジンバブエ・ドル紙幣が発行されただけでなく、ついには億や兆と言う天文学的な数字の紙幣まで出る始末、正直言ってギャグの世界かとすら思った。ついでに言えば「おもちゃですか!?」だ。
ハイパーインフレの上物不足に陥ったせいか、ムガベ大統領は国内の小売業に対し価格干渉までしたが、ハッキリ言って大迷惑である。そのせいで小売業は物を売らなくなり、残ったものを闇市場で販売すると言う事態にもなった。

世界で初めて百兆ドル紙幣を発行したジンバブエ、第1次大戦後のドイツをも上回るほどのハイパーインフレをもたらしたのが原因としか言えないが、国に金がないなら紙幣をバンバン刷れと言うのはあまりにも馬鹿げたを通り越した発想にしか思えないけど、当のムガベ大統領は「経済危機は欧米による経済制裁のせいだ」と責任転嫁する始末、自分の無策に言及しないのは現実を見ようとしないもいいところです。

2009年の2月にジンバブエ政府は12ケタに及ぶデノミネーションを実施し、新たな紙幣を発行したがもはやジンバブエ・ドルはハイパーインフレのイメージにより使い物にならず、政府は公務員の給料を米ドルで支払うことを決断、そして同年4月12日に「ジンバブエ・ドルの発行を中止する」との声明を出し、事実上ジンバブエ・ドルは流通しなくなったのでした。
これによりハイパーインフレは収束したものの、ムガベ大統領の場当たり的な政策で被った被害は相当なもので、一時期は国庫に日本円で1万9700円しかないと言う状況にもなりました。米ドルだけでは国家運営をやっていけず隣国の南アフリカのランド、中国の人民元などを法定通貨にしたジンバブエ政府、2億パーセントにも及ぶハイパーインフレを起こしながら、それでいてデフォルトしなかったのは今となっては謎である。

theme : 経済
genre : 政治・経済

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