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アメリカで「ヘイト・クライム」禁止法拡大

 アメリカ社会において最大の問題である憎悪犯罪(ヘイト・クライム)、それを無くす為、オバマ政権は連邦法で定められているこの法律をより拡大したようです。

引用

米大統領:「憎悪犯罪」禁止法 同性愛者らも対象に

【ワシントン大治朋子】オバマ米大統領は28日、人種や宗教に関する偏見が理由の「ヘイト・クライム(憎悪による犯罪)」を禁じた連邦法の対象を同性愛者らにも拡大する法案に署名した。98年に起きた同性愛の男子学生殺害事件をきっかけに法整備を求める声が高まっていたが、ブッシュ前大統領は同性愛に批判的な保守系団体などに配慮。拒否権行使を示唆し、反対していた。

 憎悪犯罪を禁じる連邦法は1968年に成立。同法を所管する米司法省のホルダー長官は今年6月、「法案は(言葉ではなく)あくまでも暴力的行動を禁じるもの」と強調。上院司法委員会で、「米国ではここ10年、1時間に1件の割合で憎悪犯罪が起きている」と述べ、法案に批判的な共和党の理解を求めた。

 殺された男子学生は米ワイオミング州生まれの白人、マシュー・シェパードさん(当時21歳)。98年10月、白人男性2人に同性愛を理由に激しい暴行を受け、数日後に死亡した。母親のジュディさんは同法の成立について米メディアに、「長年の訴えがついにかなった」と語った。

 毎日新聞 2009年10月29日 11時08分
 オバマ大統領は人種・宗教に関する差別や偏見を理由とするヘイト・クライムを禁じる法律を同性愛者にも適用する法案に署名しましたが、これによりヘイト・クライム禁止法が拡大したと言えますね。私はかねてからアメリカ社会において「全くダメだ!」と思う最大の理由として、人種差別や偏見が未だにあることだと思います。この前南部のルイジアナ州で黒人男性と白人女性が結婚することが認められなかったことが全米で大きな話題となりましたからね。

 今回の法案拡大の理由ですが、1998年にある青年が「同性愛者だから」との理由でリンチされ死亡した事件、これを受けて法改正を望む声が高まったものの、ブッシュ前政権及び共和党が反対の立場を取ったことでまったく進みませんでしたが、民主党・オバマ政権となったことで拡大に踏み切ったようです。

「米国ではここ10年、1時間に1件の割合で憎悪犯罪が起きている」と上院司法委員会で連邦法を管轄する司法省のホルダー長官がこう訴え、法案に反対の立場を取る共和党に理解を求めたようです。

 共和党やブッシュ前政権はこれに反対の立場、と言うことは「共和党はアメリカにおいてあらゆる差別や偏見をなくす気がないんだ?」と思いますね。そういう考えを持つ輩がいるから、周囲から「アメリカって全然変わってないんじゃないんですか?」とつくづく思うのです。黒人だから? ヒスパニックだから? アジア系だから? 同性愛者だから? そんな理由で平然と差別や偏見を持つアメリカ社会、ヘイトクライムはアメリカにおいて大きな問題となってますが、それをなくすにはアメリカ国民の意識を変えることが重要だと思いますね。特に南部は(公民権法発足まで黒人などに対する差別がひどかったところ)。

「自由の国」を謳いながら、未だに特定の人種に対する差別や偏見が残るアメリカ、そんなことだからヘイトクライムまがいの事件も絶えない・・・。もしホントにアメリカが世界に対して「自由の国」を謳うのであれば、アメリカ社会全体において、人種差別・人種偏見=忌み嫌うもの。という認識を持つことが一番大事なんじゃないんですか?

theme : アメリカ合衆国
genre : 政治・経済

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