ドイツ総選挙はメルケル首相率いる党と野党の勝利、11年ぶりの中道右派政権へ
27日にドイツで行われた連邦議会総選挙、結果はアンゲラ・メルケル首相率いる保守系政党の勝利に終わりました。
「新たな政権をつくるという目標は達成された」と高らかに勝利宣言したメルケル首相、これまでの同盟と社民党の大連立は政治への倦怠感を生み、経済の停滞を招き、国民からの不満はメルケル首相ではなく社民党に向けられたことで、これまでドイツにおいて高い支持を誇った社民党は支持を失ったんでしょう。
社民党候補でメルケル政権で外相を務めたフランク=ヴァルター・シュタインマイヤー候補は「苦い敗北だ。これまでと同じ政策を続けるわけにはいかない」と敗北を認めた一方で、メルケル首相と対決する姿勢を表明しましたが、同盟と連立を組んだものの同盟よりの政策すり寄せを強いられたことで政策で食い違い、政府内の混乱のしわ寄せが経済の停滞、失業率の増加、格差拡大につながったのではなかろうか? 社民党はドイツにおいて11年間政権の座についたものの現実路線を取り、新鮮味のない政策が国民に飽きられたことで、国民から「もう何の期待も持てない」と支持を失ったかもしれませんね。市場重視の経済政策を掲げる自民党の躍進もそうかも知れませんし、中道右派政権となることで市場重視の経済政策などで国内政治基盤が強まり、メルケル首相の影響力はドイツ国内のみならずEU内でも強まるでしょう。
ヘルムート・コール元首相(《在職1982年から1998年》西ドイツ最後の首相で、統一ドイツ初代首相を務めた、在職16年は戦後ドイツで最も長い)が退陣して以来の同盟と自民党の連立政権となるドイツ、減税策やシュレーダー前政権(ゲアハルト・シュレーダー元首相)の掲げた脱原発政策見直しを掲げる同盟・自民党両党、また2期目を迎えるメルケル政権に「ドイツの威信復活」がかかっているかも知れませんね。
メルケル首相率いるキリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)と市場経済を重視する野党・自由民主党(FDP)が過半数を獲得し、11年ぶりとなる中道右派政権樹立に向け、政策協議に入ったようです。またこの総選挙で勝利したことでメルケル首相は続投するようです。引用
中道右派政権樹立へ メルケル首相、笑顔の勝利宣言
【ベルリン=木村正人】27日投開票のドイツ連邦議会(下院、基本定数598)の総選挙で、メルケル首相率いる保守系のキリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)と市場経済を重視する野党の自由民主党(FDP)が合計で過半数を確保し、11年ぶりの中道右派連立政権樹立に向けて政策協議に入った。同首相は続投する。自民党のウェスターウェレ党首は外相に就任する見通し。組閣までに数週間を要するとみられる。
同首相は大勢が判明した27日夜、「新たな政権をつくるという目標は達成された」と笑顔で勝利宣言。ウェスターウェレ党首は「新政権は責任を持って行動する」と連立政権に入る考えを示した。
過去4年間の大連立で同盟との政策すり合わせを強いられ、労働者層の支持を失った中道左派の社会民主党(SPD)の首相候補、シュタインマイヤー外相は「苦い敗北だ。これまでと同じ政策を続けるわけにはいかない」と同首相と対決していく姿勢を表明した。
28日午前0時(日本時間同7時)の暫定得票率は同盟33・8%(前回2005年総選挙の得票率35・2%)▽自民党14・6%(同9・8%)▽社民党22・9%(同34・2%)▽左派党12%(同8・7%)▽90年連合・緑の党10・7%(同8・1%)。議席数では同盟239、自民93となり、合計で過半数を獲得。小政党3党はいずれも躍進した。
同盟と社民党の大連立は政治への倦怠(けんたい)感を生み、投票率は史上最低の71・2%。社民党は戦後最低、第一党を維持した同盟も結党以来2番目に低い得票率だった。
同盟と自民党による連立政権はコール元首相が退陣した1998年以来となる。両党は、減税策やシュレーダー前政権以来の脱原発政策を見直す考えで一致している。
最終更新:9月28日10時36分 「産経新聞」
「新たな政権をつくるという目標は達成された」と高らかに勝利宣言したメルケル首相、これまでの同盟と社民党の大連立は政治への倦怠感を生み、経済の停滞を招き、国民からの不満はメルケル首相ではなく社民党に向けられたことで、これまでドイツにおいて高い支持を誇った社民党は支持を失ったんでしょう。
社民党候補でメルケル政権で外相を務めたフランク=ヴァルター・シュタインマイヤー候補は「苦い敗北だ。これまでと同じ政策を続けるわけにはいかない」と敗北を認めた一方で、メルケル首相と対決する姿勢を表明しましたが、同盟と連立を組んだものの同盟よりの政策すり寄せを強いられたことで政策で食い違い、政府内の混乱のしわ寄せが経済の停滞、失業率の増加、格差拡大につながったのではなかろうか? 社民党はドイツにおいて11年間政権の座についたものの現実路線を取り、新鮮味のない政策が国民に飽きられたことで、国民から「もう何の期待も持てない」と支持を失ったかもしれませんね。市場重視の経済政策を掲げる自民党の躍進もそうかも知れませんし、中道右派政権となることで市場重視の経済政策などで国内政治基盤が強まり、メルケル首相の影響力はドイツ国内のみならずEU内でも強まるでしょう。
ヘルムート・コール元首相(《在職1982年から1998年》西ドイツ最後の首相で、統一ドイツ初代首相を務めた、在職16年は戦後ドイツで最も長い)が退陣して以来の同盟と自民党の連立政権となるドイツ、減税策やシュレーダー前政権(ゲアハルト・シュレーダー元首相)の掲げた脱原発政策見直しを掲げる同盟・自民党両党、また2期目を迎えるメルケル政権に「ドイツの威信復活」がかかっているかも知れませんね。
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