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本当は過酷な「少年ジャンプ」

 1968年の創刊以来新人作家を積極的に起用してきた「週刊少年ジャンプ」、これには創刊当時大御所系など人気漫画家を確保できなかった名残から、一から新人を育てる方針だけども、それに伴い集英社と専属契約を結ばねばならないが、この期間中は集英社以外で連載はまかりならんとの制約が突きつけられてる為、実質「ジャンプ」でしか連載できないと言うものだね。
 これがそうさせてるのか「〇〇先生の漫画が見られるのは『ジャンプ』だけ」なんてキャッチフレーズを煽るんだから、一種の広告にも利用してます。

 私は常日頃から思うことだが「ジャンプ」系の漫画家ほど過酷なものもないなと思うんだ。
 なぜかって? 「ジャンプ」にはいわゆる「アンケート至上主義」なる制度を重視し、読者アンケートの結果次第で誌面の位置づけが左右されたりするし、人気が宜しくなければすぐに打ち切りなんてことにもなる。言うなれば読者次第なのだ。
 かつて「ジャンプ」の編集長だった西村繁男氏「アンケートが2位以下のものは全部打ち切り候補」って言うくらい実にシビアな体質だが、作家にすればアンケート結果を意識するあまり内容を変えたりより高い創意工夫が求められそうだが、それだけ過酷だと思うね。

 ましてメディアミックス展開された人気作、商業的に大成功を収めた実績を持つ作家でも次の作品が良くなければすぐに打ち切りと言う傾向が強い「ジャンプ」、これが複数ヒット作を持つ作家が出にくいのは「ジャンプ」系の漫画家と言うイメージを与えてるのかもしれない(本宮ひろ志・鳥山明・北条司・原哲夫・森田まさのりと言う例外もあるが)。
 これにはヒット作のイメージが強く、次回作がなかなか読者に受け入れられない傾向もそうさせている。ゆでたまごしかり高橋陽一しかり車田正美しかりと。
 まつもと泉や新沢基栄、佐藤正のように「一発屋」になるケースも多々ありますし。

 アンケート至上主義、専属契約制、本人はいいところで終わらせたいのに「ジャンプ」本誌及びコミックスの売上に関わると言う理由で編集部が無理に連載を続行させられる。漫画の世界は過酷と言うけど、とりわけ「週刊少年ジャンプ」ほどそれが躊躇に出てるんだよねェ・・・!!

「努力・友情・勝利」なるキャッチフレーズを掲げ、多くの名作を輩出するなど少年漫画界をリードしている「ジャンプ」だが、その一方でこう言う現実もあることはよくある「華やかな世界の裏で実は」ってことですかね。

theme : 週刊少年ジャンプ全般
genre : アニメ・コミック

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