衝突頻発で事態は一向に良くならないイラン情勢
私がここ最近取り上げている海外ニュースは、大統領選の結果を巡る混乱が続くイラン情勢がほとんどです、スイマセンね・・・。
集会目的としてはあのイラン革命における功労者の1人で(あのホメイニの側近でもあった)、81年に爆弾テロで暗殺されたベヘシティ師を追悼する集会だとして、これを名目としているかも知れませんね。またこの集会では改革派のムサビ元首相の側近や同じく改革派のカルビ元国会議長も姿を現すなど、これには「最後まで諦めずに戦おう!」との決起かも知れませんね(ちなみにベヘシティ師の息子アリサラ氏は改革派支持者で、ムサビ元首相を支持している)。
それを相変わらず力でねじ伏せるイラン政府とハメネイ師、そこまでして選挙結果を正当化したいんでしょうか?と思います。毎晩10時からテヘラン市内では改革派支持者が一斉に「アッラー・アクバル(神は偉大なり)」「独裁者に死を」「ハメネイに死を」と連呼して抗議の意思表示を続けたが、逆に治安当局が「(唱和すると)半年間投獄する」と半ば“脅し”同然の警告を発信した為、投獄を恐れて鳴りを潜めたと言えますね。
ここで改革派支持者が連呼した「独裁者」という表現は、ハメネイ師を指しているのかアフマディネジャド大統領を指しているのか微妙ですが、そうだとしたらイラン国民はアフマディネジャド大統領は独裁者だという認識を持ったかも知れませんね。でもハメネイ師もアフマディネジャド大統領もどっちもどっちだが・・・。
さらにイラン政府、混乱するイラン情勢に苦言を呈する欧米に対し、このような行動も起こし、さらに緊迫に拍車をかけているようです。
当然EUはイランのこの行為を容認するわけがなく、当のイギリス・ミリバンド外相は訪問先のギリシャで報道陣に対し「全く容認できない嫌がらせ、脅しだ。無事の解放を望む」と抗議し、大使館員の早期解放を要求するなど述べ、またEUも「EU加盟国の大使館で働く外国人、イラン人スタッフにいやがらせや脅しをかければ、EUとして断固たる対応を取る」とイランに対し警告するなど、事態は悪化する一方です。
EUからの激しい反発により、その後イランは拘束した大使館員8人のうち5人を解放しましたが、残りはまだ取り調べ中であるなど、今度は全員解放せよと言う抗議がきそうです・・・。
欧米からの抗議を逆手にとり、今度は在テヘランのイギリス大使館を襲撃しそこで働くイラン人職員を人質にとるなど、国際社会を手玉に取るイラン、大使館を襲撃し人質を取って事態悪化に拍車をかけるプロットは、1979年のイラン革命の際のアメリカ大使館占拠事件を想起したと思いますね(ちなみにイギリス政府は、22日にイラン政府がイギリス人外交官を国外退去としたことに抗議する形で逆にイラン人外交官に対し国外退去を命じた)。
今回の改革派支持者と治安部隊による衝突、さらに在イランイギリス大使館を襲撃し大使館職員を「混乱を扇動した」と拘束し、国際社会から激しい反発を招いているにも関わらずそれを逆手にとって挑発するイラン、北朝鮮といいどっちもどっちだ。と思います。まァ一連の問題を引き起こしているのは、どう見てもアフマディネジャド大統領及びハメネイ師であることは間違いないだろう。
28日にテヘラン北部のモスク近くで、改革派支持者による大統領選の結果を巡る抗議集会が久々に決行され、治安部隊とまたも衝突となったようです・・・。引用
イラン:テヘラン北部 改革派3000人と治安部隊が衝突
【テヘラン春日孝之】イラン大統領選を巡る不正開票疑惑に抗議する改革派の集会が28日、テヘラン北部のモスク(イスラム礼拝所)近くであり、参加した約3000人と治安部隊が衝突した。AP通信が目撃者の証言として伝えた。抗議デモは24日に、国会前に集結して治安部隊に強制排除されて以来4日ぶり。
それによると、一部参加者が「私の投票はどこに?」などと唱和して抗議。警官隊が催涙ガスを発射したり、警棒で殴るなどして強制排除したという。負傷者もいたという。
集会はイスラム革命(79年)功労者の一人で81年の爆弾テロで暗殺された聖職者ベヘシティ師を追悼するため毎年開催されているといい、これを名目に集結した可能性がある。内務省の許可があったかどうかは不明。現地では改革派ムサビ元首相の側近がハンドマイクで演説した。改革派カルビ元国会議長が姿を見せたという。
テヘランでは毎晩10時から改革派支持者が自宅の屋上やベランダなどから一斉に「アッラー・アクバル(神は偉大なり)」「独裁者に死を」「ハメネイに死を」などと叫び、抗議の意思表示を続けてきた。だが、数日前に治安関係者が「(唱和すると)半年間投獄する」と警告して回ったことで鳴りを潜め、表立った抗議の動きはなかった。
国営メディアによると、選挙開票以来の一連の衝突で、これまでに少なくとも改革派支持者らの少なくとも17人、治安部隊側の民兵組織バシジの8人がそれぞれ死亡した。パリに本拠を置く非政府団体「イラン人権擁護戦線」によると、2000人以上が逮捕されたという。
毎日新聞 2009年6月29日 10時38分
集会目的としてはあのイラン革命における功労者の1人で(あのホメイニの側近でもあった)、81年に爆弾テロで暗殺されたベヘシティ師を追悼する集会だとして、これを名目としているかも知れませんね。またこの集会では改革派のムサビ元首相の側近や同じく改革派のカルビ元国会議長も姿を現すなど、これには「最後まで諦めずに戦おう!」との決起かも知れませんね(ちなみにベヘシティ師の息子アリサラ氏は改革派支持者で、ムサビ元首相を支持している)。
それを相変わらず力でねじ伏せるイラン政府とハメネイ師、そこまでして選挙結果を正当化したいんでしょうか?と思います。毎晩10時からテヘラン市内では改革派支持者が一斉に「アッラー・アクバル(神は偉大なり)」「独裁者に死を」「ハメネイに死を」と連呼して抗議の意思表示を続けたが、逆に治安当局が「(唱和すると)半年間投獄する」と半ば“脅し”同然の警告を発信した為、投獄を恐れて鳴りを潜めたと言えますね。
ここで改革派支持者が連呼した「独裁者」という表現は、ハメネイ師を指しているのかアフマディネジャド大統領を指しているのか微妙ですが、そうだとしたらイラン国民はアフマディネジャド大統領は独裁者だという認識を持ったかも知れませんね。でもハメネイ師もアフマディネジャド大統領もどっちもどっちだが・・・。
さらにイラン政府、混乱するイラン情勢に苦言を呈する欧米に対し、このような行動も起こし、さらに緊迫に拍車をかけているようです。
改革派による騒乱の原因を欧米、特にアメリカとイギリスによる関与に見なしたイラン政府、その矛先をまずイギリスに向けたのか、在テヘランのイギリス大使館に勤務するイラン人職員を拘束し「混乱を扇動した」と見なし欧米を挑発したようです。そこまでするか!?とも思いますねェ・・・、イギリス大使館に勤務するイラン人職員を「お前たちはイギリスのスパイだ」「米英の肩を持ってこの騒動を煽った反逆者だ」と見なしてこのような行動を起こしたんでしょう。引用
イラン:EUが外相会議 拘束の英大使館員の解放を要求
【ブリュッセル福島良典】欧州連合(EU、加盟27カ国)は28日、ギリシャ・コルフ島でイラン情勢を協議する外相会議を急きょ開き、イラン当局が拘束した在テヘラン英国大使館のスタッフ全員の即時解放を要求した。
議長国チェコ政府は会議後の声明で、「EU加盟国の大使館で働く外国人、イラン人スタッフにいやがらせや脅しをかければ、EUとして断固たる対応を取る」と警告した。
スウェーデンのビルト外相によると、外相会議では具体的な対イラン制裁の協議には入らなかった。ビルト外相は「日々の動きを分析しなければならない」と述べ、イラン情勢の推移を注視する必要性を強調した。
イラン革命防衛隊系のファルス通信は28日、英国大使館の現地スタッフ8人が拘束されたと報じた。拘束は9人でうち4人が釈放されたとの情報もある。
毎日新聞 2009年6月29日 10時25分
当然EUはイランのこの行為を容認するわけがなく、当のイギリス・ミリバンド外相は訪問先のギリシャで報道陣に対し「全く容認できない嫌がらせ、脅しだ。無事の解放を望む」と抗議し、大使館員の早期解放を要求するなど述べ、またEUも「EU加盟国の大使館で働く外国人、イラン人スタッフにいやがらせや脅しをかければ、EUとして断固たる対応を取る」とイランに対し警告するなど、事態は悪化する一方です。
EUからの激しい反発により、その後イランは拘束した大使館員8人のうち5人を解放しましたが、残りはまだ取り調べ中であるなど、今度は全員解放せよと言う抗議がきそうです・・・。
欧米からの抗議を逆手にとり、今度は在テヘランのイギリス大使館を襲撃しそこで働くイラン人職員を人質にとるなど、国際社会を手玉に取るイラン、大使館を襲撃し人質を取って事態悪化に拍車をかけるプロットは、1979年のイラン革命の際のアメリカ大使館占拠事件を想起したと思いますね(ちなみにイギリス政府は、22日にイラン政府がイギリス人外交官を国外退去としたことに抗議する形で逆にイラン人外交官に対し国外退去を命じた)。
今回の改革派支持者と治安部隊による衝突、さらに在イランイギリス大使館を襲撃し大使館職員を「混乱を扇動した」と拘束し、国際社会から激しい反発を招いているにも関わらずそれを逆手にとって挑発するイラン、北朝鮮といいどっちもどっちだ。と思います。まァ一連の問題を引き起こしているのは、どう見てもアフマディネジャド大統領及びハメネイ師であることは間違いないだろう。