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ホンジュラスでクーデター

 中米にあるホンジュラスという国で、軍が大統領を拘束し国外追放するという事態が起こりました。

引用

中米ホンジュラスでクーデター、軍が大統領を国外追放

[テグシガルパ 28日 ロイター] 中米ホンジュラスで28日未明、軍がセラヤ大統領を拘束し、国外に追放するクーデターが発生した。同国軍によるクーデターは冷戦終結後初めて。
 ホンジュラスでは、憲法改正により大統領再選に道を開こうとした大統領とこれを非難する反対派の間で緊張が高まっていた。
 大統領は追放後、コスタリカに到着した。
 セラヤ大統領は2006年に就任した。憲法の規定により来年初めに4年間の任期が切れることになっていたが、憲法改正に向けた制憲議会招集の是非を問う国民投票の11月実施を計画。同計画に対する民意を探る非公式な国民投票を28日に強行しようとし、軍や裁判所、議会などの怒りを買っていた。
 オバマ米大統領と欧州連合(EU)は事態を深く憂慮していると表明。セラヤ大統領の盟友でもあるベネズエラのチャベス大統領は、自国軍に警戒態勢をとらせていることを明らかにした。

 最終更新:6月29日7時49分「ロイター」より

 今回クーデターが起こった原因は、マヌエル・セラヤ大統領憲法改正を目的とした制憲議会召集の賛否を問う国民投票を計画し、このマニフェストに対する国民の民意を探ろうと28日に強行しようとして、軍や裁判所、議会などから激しい反発を買ったことで起こったと言えますね。

 でもセラヤ大統領にも問題はあると思いますね。憲法の規定で来月に大統領任期が切れることとなって、それを改正しようとこのマニフェストを掲げたものだから、軍や議会、裁判所からは「セラヤは独裁者になろうとしている」「これは無期限で大統領再選を認めようとするのが狙いだ!」との考えがあったんでしょう。下手すりゃベネズエラボリビア、ニカラグアと同じ路線になるかも知れませんね。ベネズエラのウゴ・チャベスみたいになりたかったんでしょうかね、コレは。

 今回のクーデターは冷戦後初めて、という点ですがホンジュラスは第2次大戦後政情が安定せず、ニカラグアやエルサルバドルとの間では常に諍いが絶えず、とりわけエルサルバドルとは経済面で対立し、1969年にはサッカーの試合が原因で戦争にまで発展(メキシコ・ワールドカップ予選でホンジュラスとエルサルバドルが対戦し結果3-2でエルサルバドルが勝利し、これに対しホンジュラスは同国に居住するエルサルバドル人を追放し、エルサルバドルでは市民がホンジュラス選手団の宿舎で大騒ぎをしたことで両国国交を断絶し、戦争となった)するなど緊張し、それで経済の停滞を招いたのは否めず、冷戦後情勢は比較的安定したものの今回のクーデターでまた緊張状態に陥ってしまいがちになりました。

 憲法を改正し大統領再選を無期限で認めると言うマニフェストを掲げたセラヤ大統領、それに対し軍や議会、裁判所からの反対で緊張状態を作ったのだから、セラヤ大統領自身にも問題はあるでしょう。憲法を改正してまで大統領の座に居座りたいのか!? それは自分勝手極まりないと言いますか何て言いますか・・・、これが軍部の反発を買って今回のクーデターとなって拘束・国外追放になったのだから、今回の緊張状態を作ったセラヤ大統領にも非はあると思います。

theme : 政治・経済・時事問題
genre : 政治・経済

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