組織の意思疎通がなってないことを露呈
一連の問題発覚には、組織としての体が全然なってないことにありそうです。
旧型レールを知らないで新しい基準で進めた結果、ミスが相次ぎ一連の脱線事故につながっているのかも知れない。
また保線現場において、若手とベテラン技術者の意思疎通が全然なってないことも、現場の混乱だけ招いているのかも知れないし、技術が引き継がれないから新旧の基準がゴッチャになって混乱するのは当然のことです。
「基準が二つあるとは知らなかった。教わった記憶もない」と証言する担当者もいるが、現場の意思疎通ももちろんのこと組織全体で意思疎通がなってないから、混乱だけ起こって安全管理がいい加減になるんじゃないのかって思います。
民営化に伴い、人事異動が頻繁になったことも技術の引き継ぎの遅れに拍車をかけているのもまた事実かも知れません。だから基準が変わりながらそれを知らない人間が出てくるんじゃないんですかね。
鉄道の常識は、人やモノの安全を第一に考えることなんじゃないんですか!?
国交省から苦言を呈されるなど、レールの保守管理ミスが相次いでいるJR北海道、なぜこれほどまでにレールの問題個所が出るわ出るわだったのか? それには旧国鉄時代からのルールと現在のルールがゴッチャになっていることや、技術が若い社員に伝わらない人員配置、さらには保線作業が遅々として進まないことにあるみたいです。引用
JR北海道:「基準変更知らぬ」…担当者に引き継がれず
レールの保守管理をめぐって、JR北海道のミスが止まらない。保線担当部署が補修を放置していただけでなく、最長で28年間にわたり、レール幅の検査で誤った整備基準値が適用されてきた。旧国鉄時代の1985年に新型レールが導入され、カーブのレール幅も変更されたことを十分認識していなかったためだ。その背景を現場で取材すると、若い社員に技術が引き継がれにくい人員配置や保線作業が優先されない社内事情が見えてきた。【遠藤修平、森健太郎】
「新旧のレールで検査基準が異なることは、職場でも話題にならない。若い人は知らないかもしれない」「基準が二つあるとは知らなかった。教わった記憶もない」。JR北海道の複数の保線担当者は、こう証言した。
JR各社の在来線では旧国鉄時代から現在まで、直線のレール幅は1067ミリと決められている。だが、旧国鉄時代は蒸気機関車など大型車両が多く、曲がる際には遠心力が強く働くため、例えば半径200〜600メートルのカーブでは最大5ミリの「遊び」が設けられていた。
新型レールを導入した85年、国鉄は車両の走行性能が向上したことなどから、半径200〜600メートルのカーブでは「遊び」がなくても安全に曲がれると判断し、新たにレールを敷設する際は幅を直線に合わせる一方、レール幅の限界値は従来と変えなかった。その結果、新型レールでは整備基準値(許容できるレール幅の広がり)が20ミリから25ミリに広がった。
JR北海道の線路の総延長約3000キロのうち、85年以前の旧型レールは現在も168キロある。今回は44の保線担当部署のうち、10部署が旧型レールの整備基準値として、20ミリではなく新型レール用の25ミリを誤って適用。結果的に5ミリ甘い基準で検査していた。
二つの基準はなぜ徹底されなかったのか。背景には、保線担当者の異動事情があるとの指摘もある。誤検査が発覚した10部署の担当路線は、札沼線や留萌線など旧型レールが多いローカル路線が含まれる。ところが、保線担当社員は新人時代を新型レールが多い大規模部署で過ごすことがほとんどだ。
JR北は誤検査を発表した25日の記者会見で、二つの基準について「新人研修で教え、詳しい内容は仕事の中で学ぶ」と説明したが、鉄道関係者は「旧型レールの扱いを知らないまま、新型の基準のみで検査してしまった可能性が高い」と指摘する。
保線現場でも民営化による採用抑制で30〜40代が極端に少ない傾向にある。あるベテラン保線担当者は嘆く。「保線の技術力が落ちていることも原因の一つ。人も減って担当区間が長くなり、綱渡りで仕事している。現場は『安全第一』というトップのかけ声通りになっていない」
保線に詳しい北見工業大の白川龍生准教授(鉄道工学)は「85年のレール変更を現場で経験していない若い世代が増えた。また以前より人事異動が増えたことで、現場の保線担当者間でしっかりと引き継ぎがされていなかった可能性がある」と話している。
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国土交通省は28日も、鉄道事業法に基づき同社への特別保安監査(立ち入り検査)を実施した。監査は函館線で起きた貨物列車の脱線事故を受け、21日に開始。保守管理上の不備が見つかった後は監査員を9人から20人に増強して続いている。
毎日新聞 2013年09月28日 15時00分
旧型レールを知らないで新しい基準で進めた結果、ミスが相次ぎ一連の脱線事故につながっているのかも知れない。
また保線現場において、若手とベテラン技術者の意思疎通が全然なってないことも、現場の混乱だけ招いているのかも知れないし、技術が引き継がれないから新旧の基準がゴッチャになって混乱するのは当然のことです。
「基準が二つあるとは知らなかった。教わった記憶もない」と証言する担当者もいるが、現場の意思疎通ももちろんのこと組織全体で意思疎通がなってないから、混乱だけ起こって安全管理がいい加減になるんじゃないのかって思います。
民営化に伴い、人事異動が頻繁になったことも技術の引き継ぎの遅れに拍車をかけているのもまた事実かも知れません。だから基準が変わりながらそれを知らない人間が出てくるんじゃないんですかね。
鉄道の常識は、人やモノの安全を第一に考えることなんじゃないんですか!?