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麻生太郎対鳩山由紀夫、一歩も引かない論戦

 国会で27日、麻生総理(自民党)民主党・鳩山代表の党首討論が行われましたが、お互い一方も引かない激論となりました。

引用

麻生VS鳩山…互いの非突く激論、でも双方「党首力」不安

 麻生首相と民主党の鳩山代表による初めての党首討論は、秋までにある衆院選を意識し、相手の非を突く激しい展開となった。しかし、経済危機や北朝鮮の核問題への対応などについて議論は深まらず、衆院選に向けて、ともに「党首力」に不安を残した。

 ◆感情的◆

 冒頭、鳩山氏は北朝鮮の核実験を取り上げ、事前に情報を得ていたのかと尋ねたが、首相は質問にすぐには答えず、こう指摘した。

 「どちらが首相にふさわしいか。どちらの政党が政権を担う力があるか。意見を戦わせるのは正しい」

 さらに、「民主党は何をしようとしているのか。社会保障や安全保障の問題で、極めて不安を抱かざるを得ない」とも語った。民主党の政権担当能力に疑問符を付ける狙いだ。

 鳩山氏は国家像に話題を移し、持論の「友愛社会」について「人の幸せを自分の幸せと思えるような世の中にしたい」と強調した。首相は「我々は百年に一度の経済危機に直面している。理念や抽象論でなく、現実にどう対応するかが重要だ」と攻撃。「政権交代は手段であって目的ではない」と畳みかけた。

 これに対し、鳩山氏は麻生政権を「官僚任せの官僚主導政権だ」として、政権交代の必要性を強調。2009年度補正予算案を「官僚の悪のり、お手盛り、焼け太りの予算だ」と酷評した。しかし、経済危機への対応や公務員改革といった本質論にはどちらも踏み込まず、首相が「官僚バッシングだけやっていてもうまくいかない」と指摘すると、鳩山氏は「『上から目線』の首相らしいお答えだ」と言い返すなど、感情的なやり取りが続いた。

 ◆政治とカネ◆

 政治とカネの問題はさらに激しい応酬となった。

 鳩山氏は企業・団体の政治献金とパーティー券購入を3年後に全面禁止する政治資金規正法改正案を今国会に提出することを表明し、与党に協力を求めた。

 これに対し、首相は、小沢代表代行が自らの資金管理団体を巡る政治資金規正法違反事件で説明責任を十分果たしていないと指摘し、「責任を取った方(小沢氏)が代表代行になっているのは理解しがたい」と挑発。鳩山氏は「そちら側にも、むしろ数としてはあまりにも多く同じようなことを犯していた方がいる」と反論し、傍聴している与野党双方の議員からもヤジが飛び、騒然となった。

 この日の討論は、ライバルだった吉田茂元首相と鳩山一郎元首相の「孫対決」でもあり、国会議員の世襲禁止の動きをどう語るかも注目点だったが、議論にはならなかった。

 ◆党内の評価◆

 党首討論にかける首相の意気込みは強かった。側近の菅義偉選挙対策副委員長と、討論の組み立てを繰り返し考え、「鳩山氏の過去の党首討論のビデオを見て、対策を練った」(周辺)という。民主党は代表交代で息を吹き返し、鳩山氏への世論の評価もまずまずだ。首相としては「党首力」を示して、求心力を回復する必要があった。

 菅氏は討論後、首相の出来栄えについて「合格点」と記者団に語った。しかし、自民党幹部は「首相は回りくどい言い方が多かった」と指摘。参院幹部も「首相の言い方は品がない。鳩山さんのほうが丁寧で首相らしく見えた」と批判した。首相は27日夜、首相官邸で記者団に「財源の話とか安全保障の話とか、次回はきちんと聞きたい」と語った。

 一方、鳩山氏は終了後、党本部で記者団に「(前回の代表)当時は小渕内閣や森内閣が非常に低空飛行を続けていて、『一発勝負で倒して退陣に追い込め』という強いプレッシャーがあった。今回は議論を楽しむことができた」と語った。

 民主党は約10人の国会議員で「党首討論対策チーム」を作り、想定問答を作成。鳩山氏は27日、昼食も取らずに準備した。党内からは、「抽象論が多かった」との指摘も出たが、「痛み分けだが、こっちは今の勢いを保てばいいんだから、これで成果は十分だ」など、評価はおおむね好意的だった。(政治部 小林弘平)

(2009年5月28日02時33分 読売新聞)
「どちらが首相にふさわしいか、意見を戦わせたい」と述べ、衆院選を意識して「党首力」を競う姿勢を鮮明とした麻生総理、片や「麻生政権は官僚主導。我々は税金を払う側に立って政策を作る」と政権交代を実現する為に意気揚々と臨んだ鳩山代表、両者今回初めての党首討論となりましたが、内容は激しさを印象付けるものとなりました。

 鳩山代表はまず持論の「友愛社会」「人の幸せを自分の幸せと思えるような世の中にしたい」と訴え、官僚任せの政治では良くならないと強調したようです。これに対し麻生総理「我々は百年に一度の経済危機に直面している。理念や抽象論でなく、現実にどう対応するかが重要だ」と鳩山代表をけん制したようです。
「官僚任せの官僚主導政権だ」と麻生政権を批判した鳩山代表、2009年度補正予算案を「官僚の悪のり、お手盛り、焼け太りの予算だ」とこき下ろせば、麻生総理も「官僚バッシングだけやっていてもうまくいかない」と応戦し、これに対し鳩山代表が「『上から目線』の首相らしい言葉だ」と感情的な舌戦となって、本題である経済危機への対応及び公務員改革はなんか宙に浮いた感じはしますね。

 さらに問題となっている「“政治とカネ”問題」では待ってましたとばかりに西松建設からの献金問題を持ち出した麻生総理、説明責任を果たしていないまま辞任した小沢一郎・前代表に関して「責任を取った方(小沢氏)が代表代行になっているのは理解しがたい」と述べると、これに対抗して鳩山代表も「そちら側にも、むしろ数としてはあまりにも多く同じようなことを犯していた方がいる」と過去の自民党の起こした“政治とカネ”問題を持ち出して反論し、もっとそんなことをしているのは自民党の方じゃないかと言ったことで傍聴の与野党議員から野次が飛び交い「静粛に!」との注意も飛んで騒然としました。

 予定時刻を越えてもお互い舌戦を繰り広げ、そのつど傍聴から野次が飛んで「静粛に!」との注意も度々出るなど騒然となった麻生総理と鳩山代表の党首討論、これを見ていたある自民党幹部は「首相は回りくどい言い方が多かった」と評し、また「首相の言い方は品がない。鳩山さんのほうが丁寧で首相らしく見えた」と麻生総理の答弁を酷評する一方で鳩山代表の答弁を高く評するなど、自民党内で麻生氏の答弁は何か品がなくて不快だと言う意見が出てるんじゃないかと思いますね。
 他方民主党内では「抽象論が多い」とした一方で「痛み分けだが、こっちは今の勢いを保てばいいんだから、これで成果は十分だ」と鳩山代表を高く評価する意見があったほど、両者とも身内からの評価が大きく違ったと言っていいでしょう。

 お互いの感情論がぶつかり合った今回の党首討論、しかし一方で経済危機への対応及び公務員改革、国会議員の世襲制限の是非、北朝鮮の核問題と言った話題は、本来なら議論することだが全く議論にならないなど課題もちょっとあったような感じもします。
 感情論ばかりをぶつけてお互いを非難してばかりいて、最も重要なことを疎かにしていては、身内のみならず国民一般からも「党首力」を疑問視されるだけではないでしょうか?コレは。

theme : 政治・経済・時事問題
genre : 政治・経済

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