「ムバラク化」しつつあるモルシ大統領
アラブの春で変わったと思いきや、また独裁化してる感じです・・・。
モルシー大統領がイスラム原理主義を掲げるムスリム同胞団出身だけに、ムスリム同胞団にも反発の矛先を向ける今回のデモや集会の参加者、その大半はリベラル派で、これは世俗対イスラム原理主義と言う構図まで起こってますが、結局ムバラクと言う独裁者を倒しながら今度はモルシーと言う別の独裁者を生みかねない様相だけに、何か独裁は繰り返すのかと言いたいし、いかにアラブ諸国が変わらないところを露呈する感じもします。
世俗主義対イスラム原理主義という価値観の対立が長期化し分断するようでは・・・!? 再びエジプトは混乱に陥るでしょう。
言うなれば、モルシー大統領はムバラクを倒し民主的な選挙で選ばれたにも関わらず、自身の権限を強くしようとムバラクと同じようなことをやる「ムバラク化」が許せないと言うことだろうか。これが権力の怖さと言うか、自分が権力につけば何となく自分は前任者と違うと言いながら、前任者と同じようなことをして独裁路線を取る、言うなれば「ミイラ取りがミイラになる」ものなんでしょうか。
権限強化を強調する憲法を発布するなど、アラブの春で失脚したホスニー・ムバラク前大統領を彷彿させるような強権的な政治に走りつつあるエジプトのムハンマド・モルシー大統領、そんな強権政治に向かいつつあるモルシー大統領に対し国民は「モルシーはムバラクと同じ独裁路線を取ろうとしている!」「独裁政権を倒しといて今度は自分が独裁政権を作るのか!? これのどこが民主化なんだ!?」って反発の声が高まってエジプト各地で抗議デモや集会が相次いでいるみたいです。引用
エジプト:大統領権限強化への抗議デモが激化
【カイロ前田英司】エジプトのモルシ大統領の権限強化に反発する大規模な抗議デモが27日、国内各地であり、AP通信によると、カイロ中心部のタハリール広場には20万人以上の群衆が詰めかけて「政権は退陣しろ」などと叫んだ。反対勢力の中心は若者やリベラル派で、怒りの矛先は大統領の出身母体である穏健派のイスラム原理主義組織ムスリム同胞団にも向いており、「世俗対イスラム」の様相も深めている。
タハリール広場にはカイロ市内のあちこちから抗議の行進をしてきた人々がなだれ込み、ムバラク政権を倒した昨年の民主化要求運動「アラブの春」の当時に匹敵する規模にまで膨れ上がった。野党勢力が結集した新たな政治団体「救国戦線」のムーサ前アラブ連盟事務局長は「我々の要求は権限強化の撤回だ」と述べ、抗議の継続を示唆した。
デモは北部スエズや南部ミンヤなどでもあり、地中海沿岸の都市アレクサンドリアでは反対勢力とモルシ大統領の支持者が乱闘する騒ぎに発展。暴徒化した反対派の一部がムスリム同胞団の事務所に突入した。
一方、カイロでは、デモ参加者1人が警官隊の発射した催涙ガスに巻かれた後に死亡。大統領の決定を裁判所が覆せないとする権限強化が発令された22日以降の一連のデモの犠牲者は、これで2人となった。
モルシ大統領は26日、権限強化の適用対象を国家主権に関わる決定に限定するなど譲歩を示し、事態の収束を模索。ムスリム同胞団も27日に予定していた大統領支持のデモを延期して緊張緩和を図ったが、事態が早期に沈静化する気配はない。
反対勢力はこれまで、路線の違いなどから足並みがそろわなかったが、これを機に反モルシ、反同胞団で連帯して不満を爆発させている。混乱が長期化すれば国内の分断が一気に進み、情勢不安につながる可能性もある。
毎日新聞 2012年11月28日 10時17分
モルシー大統領がイスラム原理主義を掲げるムスリム同胞団出身だけに、ムスリム同胞団にも反発の矛先を向ける今回のデモや集会の参加者、その大半はリベラル派で、これは世俗対イスラム原理主義と言う構図まで起こってますが、結局ムバラクと言う独裁者を倒しながら今度はモルシーと言う別の独裁者を生みかねない様相だけに、何か独裁は繰り返すのかと言いたいし、いかにアラブ諸国が変わらないところを露呈する感じもします。
世俗主義対イスラム原理主義という価値観の対立が長期化し分断するようでは・・・!? 再びエジプトは混乱に陥るでしょう。
言うなれば、モルシー大統領はムバラクを倒し民主的な選挙で選ばれたにも関わらず、自身の権限を強くしようとムバラクと同じようなことをやる「ムバラク化」が許せないと言うことだろうか。これが権力の怖さと言うか、自分が権力につけば何となく自分は前任者と違うと言いながら、前任者と同じようなことをして独裁路線を取る、言うなれば「ミイラ取りがミイラになる」ものなんでしょうか。