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それでもバセスク大統領に対する風当たりは厳しい

 政局の混乱と政府不信をさらに助長しそうです。

引用

ルーマニア:大統領の罷免問う国民投票不成立へ

【ウィーン樋口直樹】ルーマニアで29日、バセスク大統領の罷免を問う国民投票が行われた。しかし、投票率が成立要件の50%に満たず、不成立の見通しとなった。国民投票は、緊縮財政の導入に積極的な大統領と対立するポンタ首相が、大統領の「職権乱用」を理由に主導。欧州連合(EU)は首相側の強引な政治手法が民主主義に反する恐れがあるとして強い懸念を表明していた。

 現地からの情報によると、投票率は約46%。出口調査では、投票者の80%以上は大統領の罷免に賛成だったという。しかし、低投票率は、大統領側が有権者にボイコットを呼び掛けていたほか、大統領と首相の政争に多くの有権者が嫌気を示し、投票よりも夏休みの行楽を選んだためとみられている。

 中道右派のバセスク大統領は04年に就任。財政危機が深刻化する中、国際通貨基金(IMF)などの融資を取り付けるため緊縮策を推進した。一方、緊縮策に批判的な中道左派、社会民主党を率いるポンタ首相は、今年5月に就任したばかり。国民投票は不成立だったが、両者の対立は今後も国政運営上の火種として残りそうだ。

 ルーマニア大統領は首相の任命権や議会の解散権を有するほか、主に外交、国防分野で首相より強い権限を持つ。

 毎日新聞 2012年07月30日 11時59分
 今月6日にルーマニアで経済危機に伴い緊縮財政政策を強調するトライアン・バセスク大統領に対する弾劾決議を可決し、バセスク大統領に対する不信任決議として罷免を訴える国民投票が29日に行われましたが、投票率は何と46パーセントと伸びず、成立条件である50パーセントに達しなかったことから、廃案となってしまったようです。

 関連記事としてこちらも見てくださいませ。 →  緊縮策に「NO」で退陣の憂き目を見るのはここでも

 投票者の約80パーセントがバセスク大統領の罷免に賛成だったものの、なぜ投票率が半数に満たないと言う結果になったのか? これはバセスク大統領側が「善良な国民ならば、私にNOを付きつけない為にこの投票に参加してはならない」「国民投票は私を追い落とそうとする野党の謀略だ」として国民に圧力をかけたと言う説と、緊縮策を呼び掛けるバセスク大統領とそれに反対するヴィクトル・ポンタ首相との間で対立して解決策すら見いだせない政府の姿勢に国民の大半が「バセスクもポンタもどっちもどっち、政府は国民のことなんて考えてないんだ!!」「こんな下らない諍いなどこれ以上見たくもない!!」と嫌気がさして投票をボイコットしたと言う説もありますが、政治の混乱で国民がそんな政府にソッポを向くと言うケースは日本と同じに見えてくるよ、日本も民主党内のゴタゴタと野党からの批判攻勢で政局が混乱してばかりで、何一つ進展してないんだからなお更だろうか。

 国民投票は不成立となるも、バセスク大統領とポンタ首相の対立は変わらず国政が滞るリスクもありそうだが、大統領が強い権限を持つルーマニアゆえにバセスク大統領の強引かつ一方的な政治姿勢に反発の声があるのも事実、弾劾裁判で大統領職を失うも国民投票が不成立となったことで復帰する結果となったが、政府内が2分されてる上に国民の反発もさらに高まる感じで不毛な様相に陥りそうです・・・。あの革命を想起する大混乱の危機が再び・・・!?

theme : 国際政治
genre : 政治・経済

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