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「紛争ダイヤモンド」に対する“因果応報”

「ブラッド・ダイヤモンド」の題材となった紛争の首謀者だからねェ・・・!!

引用

戦争犯罪に問われたリベリア元大統領、11の罪状全てに有罪判決

(CNN)オランダ・ハーグのシオラレオネ国際戦犯法廷は26日、シエラレオネ内戦で反政府勢力の残虐行為を支援したとしてリベリアのテーラー元大統領に有罪判決を言い渡した。

 3人の判事は11の罪状全てで全員一致でテーラー被告を有罪だと判断した。殺人や強姦、15歳未満の子供の徴兵、武器購入のためのダイヤモンド採掘などで、反政府勢力を支援したことがその理由だ。

 だが検察は、テーラー被告が残虐行為について反政府勢力に対し直接指示を出したことを証明することはできなかった。

 国際法廷で元国家元首が戦争犯罪および人道に対する罪で有罪判決を受けるのは、第2次世界大戦のドイツの戦争犯罪を裁いたニュルンベルク裁判で、終戦時ドイツ大統領だったカール・デーニッツ被告が有罪となって以来初めてだ。

 テーラー被告は1989年に武装蜂起して14年にわたり20万人の死者を出したリベリア内戦を引き起こした。97年に大統領に就任したが、2003年にナイジェリアに亡命。国際社会の圧力の中、06年に隣国に移動しようとしたところを国境警備隊に捕らえられた。

 テーラー被告の量刑は5月30日に言い渡される。国際犯罪法に死刑はないため、イギリスの刑務所で服役することになると見られる。

 ハーグ英外相は判決を受け、短文投稿サイトのツイッターでこう発言した。「正義はなされた。犠牲者に思いをはせ、(シリアの大統領)アサドに思い出させよう。無実の人々に対する犯罪に時効はないことを」

 最終更新:4月27日(金)12時51分 「CNN.co.jp」より
 西アフリカにあるシエラレオネと言う国をご存じだろうか? かつては内戦が起こった国として有名だが、ここでの内戦はダイヤモンドの利権を巡って凄惨なものとなり、そこで行われた残虐行為がクローズアップされたことでも有名です。私はあの内戦を写真などで見たとき、あまりの残酷さに言葉が出なかったくらいですからね。ゲリラによって手足を切断された一般市民、銃を持たされて殺し合いに駆り出される子供たち、と。
 アフリカにおける内戦や武力衝突の一因として挙げられるのは、部族対立もだがダイヤや金、ウランなど鉱物資源の利権を巡る諍いから勃発するケースも多いです。

 ダイヤの利権をめぐる対立で起こったそのシエラレオネ内戦では、当時のシエラレオネ軍幹部で、当時の政府に反旗を翻したRUF(革命統一戦線)の幹部だったアハメド・フォディ・サンコーや、RUFを支援して虐殺や略奪・レイプなどにも関与し、内戦を激化させた当時リベリアの大統領だったチャールズ・テーラーなどが首謀者とされており、そのテーラー元大統領は内戦及び残虐行為に加担したとして国際戦犯法廷で起訴され、オランダのハーグにて身柄を引き渡されてますが、そのテーラー元大統領に対する裁判がハーグのシエラレオネ特別法廷で行われたようです。

 罪状はRUFを支援して略奪・虐殺・暴行・レイプ・少年兵徴集などに加担し、ダイヤ採掘で得た利益を内戦に費やして内戦を激化させたとしていわゆる「人道に対する罪」での起訴だが、一連の残虐行為を引き起こしたとして有罪判決となったみたいです。

 まァ妥当なところでしょう。テーラー元大統領が反政府勢力を支援して内戦を激化させ、略奪などの残虐行為の首謀者である以上、それに対する因果応報と言ったほうが分かりやすいと思います。
 ましてかつてリベリアにおいて内戦まがいのクーデターを起こし政権を握り、それに意を良くしてシエラレオネに侵攻して内戦を引き起こし、リベリアはいざ知らずシエラレオネまでも無秩序国家にしたツケはかくも重い。まして一般市民に対する残虐行為はシリアのバッシャール・アサド大統領を思わせます。

 元国家元首が国際法廷にて人道に対する罪などで有罪判決を受けるのは戦後初めてで、なぜなら旧ユーゴスラビアのスロボダン・ミロシェビッチは公判途中で死んだ為公訴は取り消されたし、またイラクのサダム・フセインはアメリカ主導の一方的なものだったから、ねェ・・・。これはダルフール紛争における残虐行為の首謀者とされ、ICCから逮捕状が出ているスーダンのバシール、さらに今だ市民への弾圧を止めないシリアのアサドに対する「警告」とも取れるし、また「抑止力」とも取れます。

 シエラレオネ内戦は、インフラや医療設備などあらゆる国の根幹を破壊し、ただでさえ貧困にあえぐシエラレオネにおいてさらに貧困を助長させ、5歳以下の乳児死亡率を高め、平均寿命まで低下させるなど、シエラレオネ=「世界でもっとも平均寿命の短い国」と言うイメージを広めたのは言うまでもないし、現にそうさせたテーラー元大統領やRUFの大罪はかくも大きいだろう。まして国の将来を担うであろう子供たちを紛争の道具にしたんだから、なお更許されるわけなどない!! 当時少年兵として駆り出された子供たちに一生のトラウマまで残したことを考えれば、ねェ・・・!?

 紛争ダイヤモンドを引き起こした内戦の首謀者として国際社会に悪名を轟かしたチャールズ・テーラー元リベリア大統領、リベリアとシエラレオネに災いを引き起こし、多数の死者を出した因果応報が国際法廷での有罪判決なのかも知れない。

theme : 戦争
genre : 政治・経済

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