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不法移民取締まり前提の新州法に「NO」

 全米で賛否を呼んだこの法律を巡る論争、連邦地裁が下した判決は・・・。

引用

米連邦地裁:アリゾナ不法移民取締の新州法、差し止め

【ロサンゼルス吉富裕倫】米アリゾナ州フェニックスの連邦地裁は28日、移民取り締まりを強化した新州法の主要条文の施行差し止めを命じた。「移民対策を連邦権限と規定した憲法に違反する」と州政府を訴えていたオバマ政権側の主張を認めた。新州法は29日施行予定だった。ブリューワー同州知事は上訴の意向を示した。

 米国にはヒスパニック(中南米系)を中心に約1080万人の不法移民がいる。新州法は肌の色が濃いヒスパニック市民が外見だけで取り締まり対象となるとの批判を受ける一方、世論調査で高い支持を得ている。隣接するユタ州など他州でも同様の法律を導入する動きが広がっており、移民問題は11月の中間選挙でも焦点となりそうだ。

 差し止められたのは、州内の警察官に捜査対象者の滞在資格を確認するよう求める▽合法滞在を証明する書類を提示しないと州の軽犯罪とみなす▽強制送還に相当する容疑者は令状なしに逮捕できる--などの規定。

 ボルトン判事はこれらの規定が、連邦政府に優先権のある政策遂行を損ない「合法に滞在する外国人の自由も制約する」と述べた。

 米国では外国人の不法滞在は連邦法違反で、取り締まりは連邦当局が行う。アリゾナ州の新法は、不法滞在を州の軽犯罪とし、自治体警察官に取り締まりを求めていた。

 毎日新聞 2010年7月29日 12時50分
 この話題に関してはこちらも見ていただければ幸いです。 ↓

   この法案が世論を2分する論争に!?  移民取締り法に抗議!?

 不法移民取締りの為にアリゾナ州議会で可決した不法移民取締り法、しかしアリゾナの連邦地裁はこの不法移民取締り法について、州議会が掲げる方針を「棄却」する形で、差し止めたようです。
 この法律に真っ向から反対し、アリゾナ州政府を訴えていたバラク・オバマ大統領の主張が認められたということですが、ジャン・ブリューワーアリゾナ州知事はこれに抗議する形で上訴するようです。

 ヒスパニックを中心に約1080万人もの不法移民が住むアメリカ(東京都の人口に匹敵する数だ)、この問題に歯止めをかけようとアリゾナ州がこの法律を施行したものの、外見だけで取り締まるのは人権侵害だという批判が多い一方で、高い支持が集まっており、改めて移民問題がアメリカで関心が高いことを浮き彫りとし、アリゾナの隣のユタ州など他の州でもこの法律導入を示唆する声が挙がっており、11月の中間選挙でも焦点となるなど、世論を2分するものといえます。

 今回差し止められた理由として、州内の警察官に捜査対象者の滞在資格を確認するよう求める・合法滞在を証明する書類を提示しないと州の軽犯罪とみなす・強制送還に相当する容疑者は令状なしに逮捕できる。という規定で、これらの規定が連邦政府に優先権のある政策遂行を妨げ、合法的に滞在している外国人の自由を侵害するものだ。と判事は棄却したのでしょう。この規定はアパルトヘイトと変わらないです。
「『自由』を掲げるアメリカの精神に反するものだ」「人種差別・人種偏見を助長するような法律は許されない」と言うことでしょう。それでも未だにヒスパニックやアフリカ系アメリカ人、アジア系などに対する差別はなぜなくならないのか!?

 このブリューワー知事、ヒスパニックに対して不当な偏見を持ってるのでは!? と思います。こんな人種差別を掲げるような人物を州知事に選ぶなんて、アリゾナ州の論理観を疑いたくなります。一時期の南部諸州におけるアフリカ系アメリカ人への露骨な差別政策と変わらないような気もしてならないが・・・!

 私はかねてからアメリカのここがイヤだ。と思う点の一つに人種差別や偏見が未だあるところを挙げています。公民権運動がもたらした自由と平等、その精神や考えがまだ浸透していないのでは?

 今回連邦地裁が不法移民取締り法に「NO」を突きつけたことについては、自由の精神に反するということで「NO」を突きつけたんでしょうね? もう一つ、このような人種差別に満ちた考えを掲げるような人物をなぜ罰しないのだろうか? 連邦地裁は。

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