さらばムガベ、ジンバブエに「春」が来た!?

最後まで権力に居座りながら、ムダな抵抗に終わったようです。
この37年間、ジンバブエ国民にとって辛かったでしょう。

引用

<ジンバブエ大統領辞任>「解放闘争の英雄」後継で離反招く

【ハラレ小泉大士】ジンバブエが1980年に独立して以来、実権を握り続けてきた「植民地解放闘争の英雄」ムガベ大統領は、ついに辞任に追い込まれた。後継問題を巡り長期独裁体制を支えた与党や国軍の離反を招いた果ての結末だった。首都ハラレの路上では37年の治世から「解放」された人々が歓喜の声を上げた。

 市内の中心部では21日深夜までクラクションを鳴らした車が通りを行き交い、あちらこちらで踊りの輪ができた。下院議長がムガベ氏の辞表を読み上げた議場の周辺では「新生ジンバブエにようこそ」と若者が繰り返す。議事を傍聴していた退役軍人の妻ロナ・レザさん(47)は「歴史が変わる瞬間を目撃した」と興奮さめやらぬ様子。「英国からの解放闘争の英雄が晩節を汚した」とムガベ氏を突き放した。

 国旗を手に何度も拳をつき上げた大学生のイーク・ダンバネワナさん(19)は「あまりにもうれしくて言葉では言い表せない。これからこの国は大きく変わる」と期待した。

 軍服姿の兵士(32)も市民と記念撮影を繰り返し「見てみろ、みんなの喜びようを。もう自由だ」と叫んだ。

 ムガベ氏は93歳と高齢ながら長年、後継者を明確にせず、与党内では派閥争いが先鋭化していた。候補が次々と政権を去る中、妻グレース氏(52)はここ数年で急速に影響力を拡大させていった。

 グレース氏は大統領就任の野心を隠さず、軍内からも支持を得るムナンガグワ前第1副大統領と対立。ムガベ氏が今月6日、妻への政権移譲に道を開くためムナンガグワ氏の解任に踏み切ったことで、事態が急展開した。

 解放闘争を共に戦った右腕のムナンガグワ氏をないがしろにしたムガベ氏の姿勢は、国軍には看過できなかった。15日に軍が蜂起して窮地に立たされたムガベ氏は、来年8月までの任期を全うしようと抵抗を続けた。しかし、大半の国民が軍の行動に支持を表明し、与党からも見捨てられて辞任を了承した。

 関係者の話からは、国軍が「ポスト・ムガベ」を見据えた準備を以前から進めていたことがうかがえる。国内経済は破綻状態が続き、2008年の超インフレの再現が不安視されていた。同国情勢に詳しい専門家は「兵士や公務員の給料も払えない末期症状に加え、ムガベ氏が身内びいきを鮮明にした」ことが事実上のクーデターにつながったと指摘した。

 最終更新:11/22(水) 12:29 「毎日新聞」より
身内(グレース夫人)を後継者にしたことで軍や与党・ZANU-PF(ジンバブエ・アフリカ民族同盟愛国戦線)からソッポを向かれ、国民からもソッポを向かれたロバート・ムガベ大統領、そのムガベ大統領は21日に辞任するというあっけない展開となったけど、この前まで強気だったのにこの変わり様は何でしょうかねェ・・・!!

元はと言えば自身の後継問題で軍から支持されているエマーソン・ムナンガグワ副大統領を一方的に解任し、グレース夫人を後継者にしたことで大ブーイングを浴びたムガベ大統領、自分の家族に権力を譲るのは世襲による権力の移譲でしかありません。
悪評が高いグレース夫人がムガベ大統領の後継者なんて軍や政府、国民にすれば溜まったもんじゃないし、余計ジンバブエが悪化するだけだと思うのも無理はない。

1980年にイギリスから独立して以降、ずっとジンバブエで権力の座に留まってきたムガベ大統領、ハイパーインフレをもたらしたことで軍や公務員に給料も払えないほどまでに破綻に追いやった罪も重いが、権力に固執して反対派を弾圧したり身内びいきを続けた罪も重い。

ムガベ大統領辞任の一報はジンバブエ国民を歓喜させ「あまりにもうれしくて言葉では言い表せない。これからこの国は大きく変わる」と長年の圧政から解放された喜びを爆発させてますが、次の政権がまた独裁なんてことになり得るのがアフリカ諸国、ムナンガグワ氏が次の大統領に就任しそうだが、独裁に走らなければいいし、またムガベ大統領の残したツケを考えたら簡単ではありません。

ムガベ独裁政権を倒し、やっと圧政から解放されたジンバブエ「アラブの春」ならぬ「ジンバブエの春」と評していいでしょうか、この政変は。

theme : 国際政治
genre : 政治・経済

ムガベ大統領「辞めるつもりなどない」と強気だが

孤立してもはや権力の座から降りるのも風前の灯となったが・・・。
実の夫人に権力を譲ろうとしたことが裏目に出ちゃった感もするけど。

引用

ムガベ氏弾劾手続きへ ジンバブエ与党、党首解任

【カイロ=佐藤貴生】ジンバブエの与党は19日、緊急会合を開き、国軍の事実上のクーデターで自宅軟禁下にあるムガベ大統領(93)を党首から解任した。与党側は20日正午(日本時間同午後7時)までにムガベ氏が大統領を辞任しなければ、弾劾手続きを始める意向を示した。国軍の幹部らは19日、ムガベ氏と面会した。退陣を求める最後通告を突きつけたとみられる。

 ロイター通信は19日夕、国営テレビが数時間のうちに何らかの声明を出す準備をしていると報じた。

 与党ジンバブエ・アフリカ民族同盟愛国戦線(ZANU-PF)は19日の会合で、ムガベ氏の後任として、同氏が6日に解任したムナンガグワ第1副大統領を党首にすると決定。ムガベ氏の妻、グレース氏(52)の党からの追放も決まった。グレース氏やその支持者らを訴追する方針も示した。

 18日には首都ハラレの路上に数十万人が繰り出し、ムガベ氏の辞任を求めて行進した。兵士を肩車してクーデターを歓迎する国民もおり、すでにムガベ体制の「崩壊」を祝福している形だ。与党や退役軍人などの支持も失い、外堀は着実に埋まりつつある。グレース氏はムガベ氏とともに自宅にいるもようだ。

 最終更新:11/20(月) 7:55 「産経新聞」より
「ムガベは辞めろ!!」「強権独裁政治もううんざり!!」と首都ハラレなどで抗議デモが頻発しているジンバブエ、ロバート・ムガベ大統領夫妻を自宅軟禁へと追い込んだ軍部への支持も上がり、クーデターを歓迎する声も出てますが、ムガベ大統領が所属する与党・ZANU-PF(ジンバブエ・アフリカ民族同盟愛国戦線)ではムガベ大統領を党首の座から解任することを発表し、20日までに大統領職を降りなければ弾劾裁判にかけることも公表したけど、身内から退陣勧告を受けたムガベ大統領、完全なる孤立を迎えたようです。

弾劾裁判を「それがどうした」と言わんばかりな態度で振る舞うムガベ大統領、国際社会の反発を無視してミサイルをぶっ放す北朝鮮よろしくムダに強気を装ってますが、こうなると最後のあがきにしか見えない。

ZANU-PFはムガベ大統領を降ろしてエマーソン・ムナンガグワ副大統領を新しい党首に選んだだけでなく、ムガベ大統領の妻・グレース夫人も追放することも決め、その支持者も訴追する方針を決めたが、ZANU-PFは「もう我々はムガベの言いなりではない」と言うあてつけにも見えます。
「グレース夫人は貧困に苦しむ国民を無視して贅沢三昧を繰り返し、かつ過激な言動で騒がせるロクでもない奴だ」って本音がやっと出たともいえます。ビッグチャイルドぶりは韓国にも匹敵するって噂だし。

今回の政変ではムナンガグワ氏に注目も集まってるけど、9年前の大統領選挙でムガベ大統領を争ったモーガン・ツァンギライ氏はどこ行った?

theme : 国際政治
genre : 政治・経済

「ムガベを倒せ!!」の始まり?

37年もこの国の権力を握ったあのお方も、いよいよその座が危うくなってきました。
これも行き過ぎた暴政のツケが一気に回ってきたと思えば、自業自得なんじゃないの?

引用

<ジンバブエ>放送局占拠、クーデターか 副大統領解任反発

【ヨハネスブルク小泉大士】ロイター通信によると、アフリカ南部ジンバブエの首都ハラレで14日夜から15日未明にかけ、国軍兵士が国営放送局を占拠した。首都には軍の装甲車両が展開し、ムガベ大統領(93)の自宅周辺で銃撃戦が発生したり、市内で爆発音が聞こえたりしたとの情報もある。ムガベ氏が自身の後継問題を巡りムナンガグワ第1副大統領を解任したことを受け、反発した軍がクーデターを起こしたとの観測が強まっている。

 ムガベ氏は6日、「不誠実な態度を取った」としてムナンガグワ氏を解任。国軍のチウェンガ司令官は13日、軍幹部ら90人とともに記者会見し「粛清をやめなければ軍は介入せざるを得ない」と異例の声明を発表した。

 与党ジンバブエ・アフリカ民族同盟愛国戦線(ZANU-PF)はムガベ氏らに事実上の警告を発したとみられる国軍司令官を「反逆行為だ」と激しく批判。14日午後、ハラレ近郊で戦車や装甲車が目撃されるなど、緊張が高まっていた。

 在ジンバブエ米国大使館は15日、全職員に自宅待機を命じた。

 ムガベ氏は1980年の独立以来、実権を握り続けている世界最高齢の首脳で、2018年の大統領選挙で7選を目指している。ムガベ氏には体調不良説が絶えず、ムナンガグワ氏とムガベ氏の妻グレース氏(52)による後継レースが激化。ムナンガグワ氏の解任により、グレース氏が「ポスト・ムガベ」の最有力候補に浮上したがムナンガグワ氏を支持する勢力は反発していた。

 ジンバブエは経済が著しく疲弊するなど混乱状態が続く。野党弾圧によって長期政権を続けるムガベ氏は、欧米などから「独裁的だ」と批判されてきた。

 最終更新:11/15(水) 12:06 「毎日新聞」より
世界最高齢の国家元首として君臨しているジンバブエロバート・ムガベ大統領、野党勢力を容赦なく弾圧するわ、いい加減な経済政策でハイパーインフレを起こすわ、金正恩同様独裁の限りを尽くしてジンバブエを何から何まで壊しまくってますが、そのジンバブエで14日夜から15日の未明にかけて軍が放送局を乗っ取るという事態が起こり、首都ハラレでは軍の装甲車が頻繁に見られるわ、ムガベ大統領の自宅周辺で銃撃戦が起こるわで、軍によるクーデターの可能性が出てきたようです・・・。

なぜこうなったかというと、御年93歳のムガベ大統領、そろそろ政界から引退して大統領職を誰かに譲らねばいけないが、その後継問題を巡ってムガベ大統領の妻であるグレース氏と副大統領を務めるエマーソン・ムナンガグワ氏が争っており、ここに来て突如ムガベ大統領がムナンガグワ氏を一方的に解任すると軍がこの措置に対して反発し、実力行使に訴えたみたいです。てことは軍はムナンガグワ氏を支持してるってこと? ムガベ大統領が自分の妻に権力を譲ろうと側近をいきなり罷免したんじゃ一族による権力の乱用でしかない。そのグレース夫人もかなり”曰く付き”すぎるって噂があるし。

これ以上ムガベ一族による支配はもう嫌だ!! として軍が動いたが、今までムガベ大統領に忠誠を誓ってきたけどもう我慢の限界だって本音が出たと思えば怒るのも無理はないです。
長期独裁政権を続けてきたムガベ大統領にも、いよいよその終焉の時がやってきたといえばこれは「ジンバブエの春」?

theme : 国際政治
genre : 政治・経済

女性は自爆テロの道具じゃない!!

先日は終戦の日、平和を願いたいが世界では未だ紛争が絶えません。
アフリカや中東では特に。です。

引用

女3人が自爆、28人死亡=ナイジェリア

【カノ(ナイジェリア)AFP=時事】ナイジェリア北東部マイドゥグリ郊外で15日、3人の女が自爆テロを行い、28人が死亡、82人が負傷した。

 地元自警団の隊員らが明らかにした。

 テロが起きたのは、マイドゥグリ郊外の町マンダラリにある避難民キャンプ周辺。1人がキャンプの入り口外で自爆してパニックを引き起こし、続いて残り2人が自爆し、多数の死傷者を出した。ナイジェリア北東部はイスラム過激派ボコ・ハラムの拠点となっている。

 最終更新:8/16(水) 14:15 「時事ドットコム」より
ナイジェリアで暗躍を続けるイスラム過激派ボコ・ハラム、そのボコ・ハラムが拠点とする同国北東部で28人が死亡、82人が負傷するというまた無差別テロを起こしたが、今回のテロは何と自爆テロ、それも女性によるものだったって言いますから、ヒドいというか許せないと言うか、女性の権利を蔑ろにする残酷な行為もいいところです。

それにしても、女性や子供まで自爆テロに利用するなんてボコ・ハラムはIS(イスラム国)同様残虐非道もいいところだが、その女性は過去にボコ・ハラムによって拉致された女子高生なんじゃ・・・!? って思います。おそらくボコ・ハラムによって洗脳されたとしか言い様がない。

ボコ・ハラムの暗躍が問題になっているナイジェリア、ナイジェリア政府及び軍は何をやってんだかと思うが、ムハンマド・ブハリ大統領は就任当初ボコ・ハラムを根絶するって言いながら全然じゃないかと思うし、軍も軍で全く動かない。ハッキリ言ってナイジェリア政府及び軍は正しく機能してないんじゃないか? 汚職や腐敗がただでさえ深刻なナイジェリアだけに。

今回のテロ、女性の権利を蔑ろにする行為でしかないが、女性をテロや犯罪に利用するなんて非常に許せないです。
ありもしない慰安婦問題で騒ぐよりもこっちに目を向けるべきなんじゃないのか!? アフリカってただでさえ女性の権利を脅かす問題がたくさんあるんだから!!ヨーロッパは懸念を示したところで元は自分たちによる植民地政策がもたらしたもんだからなァ・・・。

theme : テロ
genre : ニュース

現職・ケニヤッタ大統領が勝ったものの

10年前に選挙結果を巡って大暴動が起こったのは記憶に新しいが、それを蒸し返しそうな事態にもなりそうです。
これも「アフリカあるある」だからなァ・・・!?

引用

<ケニア大統領選>現職が再選 野党は受け入れ拒否

【ナイロビ小泉大士】ケニア選挙管理当局は11日夜、同国大統領選で現職のケニヤッタ大統領(55)が、野党連合候補のオディンガ元首相(72)を破り、再選したと発表した。オディンガ陣営は集計に不正があったとして結果の受け入れを拒否。支持者の一部が暴徒化して治安部隊との衝突が起きている。

 選管の最終結果によると、ケニヤッタ氏は約820万票(得票率約54%)を獲得。オディンガ氏は676万票(同45%)だった。初代大統領を父に持つケニヤッタ氏は、中国政府の融資で建設された長距離鉄道など、インフラ整備の実績を訴えて支持を固めた。

 一方、選管のサーバーがハッキングされたと訴えていた野党陣営は「茶番だ」と結果に猛反発。オディンガ氏の支持者が多いナイロビ市内のスラムや西部キスムでは結果発表を受けて若者らが暴力行為に走り、治安部隊が催涙弾を発射するなどして鎮圧にあたった。ケニヤッタ氏の出身民族キクユ人が経営する商店が略奪の標的になったとの情報もある。

 ケニヤッタ氏は勝利演説で「選挙が終われば敵も味方もない」と野党側に協力を呼びかけたが、オディンガ氏は沈黙を保っている。各国の選挙監視団は結果に不服があれば裁判所に訴えるよう促していたが、野党陣営は2013年の前回選で退けられた法廷闘争には否定的で、今後の対応次第では治安の悪化が広がる恐れもある。

 ケニア大統領選では過去にも結果の受け入れを巡って混乱が繰り返され、07年の前々回選では大規模な暴動が発生して1100人以上が死亡している。

 最終更新:8/12(土) 9:28 「毎日新聞」より
11日に大統領選挙が実施されたケニア、現職のウフル・ケニヤッタ大統領が野党候補ライラ・オディンガ氏を抑えて当選したけど、オディンガ氏陣営から「この選挙はインチキだ!! 開票の際不正があった!!」として結果の受け入れを拒否、オディンガ氏支持者が暴徒化して首都ナイロビなどで治安部隊と衝突する事態となったみたいです。

初代大統領でケニア独立の指導者でもあるジョモ・ケニヤッタ氏を父を持つケニヤッタ大統領、インフラ整備の実績を掲げて勝利を収めたが、私はケニアを発展させたと言わんばかりな姿勢を強調したと言えます。

ケニアではこれまでも大統領選挙において結果の受け入れを巡って度々混乱及び暴動に発展し、10年前の前々回選挙では大規模なものとなって1100人以上が死亡し、国際社会から反発も受け、ICC(国際刑事裁判所)から訴追されたケニヤッタ大統領だが、それを教訓にしてないとしか思えませんし、潔さを知らないんでしょうか?
ホントアフリカって選挙結果を巡って混乱が起こりやすいが、民主主義が根付いてないって言うか政府がクリーンじゃないからこうなるとしか言えないし、やはり部族ファースト社会だから自国の為になんて意識が低いことが挙げられます。この暴動ではケニヤッタ大統領の出身部族キクユ人を標的としたものもあるし(オディンガ氏はルオ族出身)。

もし今回も大規模レベルに発展すれば、ケニアの国際社会における地位は低下するでしょう。

theme : 国際政治
genre : 政治・経済

後世にあの虐殺をどう伝える? inルワンダ

ルワンダを語る上で欠かせないルワンダ虐殺、あれから23年、それを知らない世代が増加しているだけにそれをどう伝えるか、新たな課題です。

引用

大虐殺から23年、歴史教育に直面するルワンダの学校

【8月4日 AFP】「1994年のツチ(Tutsi)人の大虐殺(ジェノサイド)について説明できる人は?」。質問を黒板に書きながら教師は生徒たちに問い掛けた。

 ルワンダの10代の生徒たちが教師に視線を向ける中、発言を促された1人の生徒がこうつぶやいた。「人が大勢、殺されました」

 教師は詳しい説明を生徒からゆっくり引き出しながら、黒板に公式の定義を走り書きした。ルワンダの大虐殺では「無実のツチ人と、当時広まっていた(フツ)過激派の政治に賛同しなかった穏健派のフツ(Hutu)人が周到に組織的にせん滅された」──。

 キガリ(Kigali)にある緑に覆われたこの高校で大虐殺後に生まれた世代が学んでいるのは、なぜ民族対立が大虐殺につながったのかということと、それをどう忘れ去るかだ。そのことが統合と和解を育もうとしている政府の取り組みの重要な柱となっている。

「フツ人、ツチ人、トゥワ(Twa)人……自分のクラスで誰が何人かなんて知らない」と18歳の生徒の1人は穏やかな口調で語った。「私は単にルワンダ人だから」。彼女のクラスメートの多くも同じような心情を語った。彼らは幼い頃から「ルワンダ人らしさ」をたたき込まれている。

 だが一部の研究者らは、こうした生徒たちは歴史の授業で教えられたことをオウムのように繰り返しているだけだと指摘している。

 2014年に著書「From Classrooms to Conflict in Rwanda(ルワンダの教室から紛争へ)」を発表した研究者のエリザベス・キング(Elisabeth King)氏は、「この国にあるのは公式の歴史ただ1つで、そこからの逸脱は許されない」と言う。

「生徒たちは、民族については意識していないと言うよう教えられるが、現実には民族性がいまだ権力獲得を構造化しており、彼らの日々の暮らしを体系化もしている」

■大虐殺後に「消された」民族対立

 ルワンダ大虐殺では少数派のツチ人を中心に、100日間におよそ80万人が殺害された。4日に行われる大統領選で3選を目指すポール・カガメ(Paul Kagame)大統領は、大虐殺について「人は生まれつき悪なのではない。しかし悪い人間に作り上げられることはあるし、良い人間になるよう教わることもできる」との見解を示している。

 大虐殺後、国が過去の歴史の書き換えに着手するまで、歴史の授業は中断されていた。

 ルワンダのジェノサイド研究・文書管理センター(Research and Documentation Center on Genocide)のジャンダマシーン・ガサナボ(Jean-Damascene Gasanabo)所長は「大虐殺が起きる前の教育は、ルワンダ国民の中の違いを強調していた」という。同氏によると、教科書ではツチ人をエチオピアからの「外来侵入者」と表現し、フツ人とツチ人の身体的な見分け方を説明していた。教師らはツチ人の生徒をわざわざ立たせて、人数を数えていたという。

 だが、大虐殺以降、民族に関する言及はタブーとなっている。

 現在の学校の教科書では、キング氏いわく事実と異なる「植民地時代以前の黄金時代」が描かれ、フツ人とツチ人の対立はなかったことになっている。そして、これらの民族をつくりだしたのはキリスト教の宣教師らやベルギーからの入植者だと非難している。

■公式見解と異なる発言は、刑務所へ

 昨年導入された新たなカリキュラムは、批判的思考の実践も重視している。だがキング氏は「ジェノサイド・イデオロギー法」によって恐怖が植え付けられ、公式見解にほとんど誰も反論できない国ではそれは不可能だと指摘している。

「間違ったことを口にすれば投獄されるかもしれないと人々が感じているような状況で、非常に独裁的な政府と教育を切り離すことはできない」とキング氏は言う。

 大虐殺から27年が経過し、カガメ大統領の下で経済回復と安定を実現したルワンダは称賛されている。しかし権利団体は、ルワンダでは表現の自由がなく、反体制派が口封じされていると繰り返し批判している。

 大虐殺終結をもたらした旧反政府勢力で現与党の「ルワンダ愛国戦線(RPF)」の手によるフツ人殺害は、大虐殺の前から後のものまで、言及するだけで刑務所に送られる。

 今年、大虐殺が起きた時期を迎える少し前、ツチ人が所有する複数の雌牛がなたで殺される事件が起きた。

 一方、大統領選に出馬している野党候補で複数の民族的背景を持つフランク・ハビネザ(Frank Habineza)氏は、ツイッター(Twitter)で彼を「マウンテンゴリラ」と呼んだユーザーを告発した。フツ人の身体的な特徴を指した言葉だとみられており、ハビネザ氏は不快感をあらわにしている。

 「国際ニュース 『AFPニュース』」より
1994年にルワンダで起こった大量虐殺、フツ族ツチ族の部族対立がエスカレートして80万人が犠牲となった痛ましい大量虐殺として有名だが、あの虐殺から23年、ルワンダであの虐殺は歴史教育においてどう書かれているのかだけど、フツ族とツチ族の対立が原因で起こったと言う解釈は少なく、ただ大量虐殺が起こったという単純な解釈しかないことが明らかになったみたいです。
自国の歴史なのにこんな淡々とした内容でいいのかと思うね・・・。

子供たちは特に部族を言わずルワンダ人だと言ってますが、虐殺後民族に関する供述が歴史教育においてタブーとされたルワンダ、また政府も歴史の解釈というか認識について大幅に書き換えたこともあり、詳しい歴史と背景を知る機会が全くない状態にあるみたいです・・・。
かつては民族対立もなかったのに、西欧の宣教師及びベルギー人入植者が勝手に民族を分けたことにより起こったルワンダ虐殺、そのせいで教育において民族の優越性が強調されてフツ族とツチ族の違いを載せるということが横行してたといいますから、特アの反日よろしく過激なイデオロギーを植えつけたとしか言い様がない。

またジェノサイド・イデオロギー法なる法律があるルワンダ、大量虐殺に関する言及がタブーとなってるんだから、これではホントの歴史が分からないし、歴史教育においても教科書においてもただ大量虐殺が起こりましたとしか書いてないんじゃ、あの虐殺が風化されてしまいます。いくら忌まわしい歴史だからってそれを教えないのは自国について無知な国民が増えるだけです。ベルギーによる植民地政策のせいで起こったと書けばベルギー政府を怒らせるから教科書において供述できないのだろうか。こうなるとアフリカ諸国は歴史教育において欧米に干渉されてるんだろうかと勘ぐりたくもなる。

まして公式な歴史に異を唱えようなら逮捕されるというが、ルワンダには表現の自由が低く異論や反論が出来ないジレンマに陥っているけど、これもまたそれに輪をかけている。

あの虐殺はベルギーによる勝手な民族の判別がもたらしたことが原因だと思います。元々同じ民族だったのにベルギーが勝手に分けて人工的に作られたが為にあの大量虐殺につながったと教えればいいのではないでしょうか。
今も根強く残る民族対立、言論の自由が少ない社会、独裁的な政府、これでどうやってまともな歴史教育が出来るんでしょうか「アフリカの奇跡」と評されたのにこれではいけません。

theme : 歴史認識
genre : 政治・経済

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