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ブルキナファソ「ロシアがいい!! フランスは嫌だ!!」

ロシアを支持するなんて何を考えているのかと言いたいが、植民地支配された歴史があるだけに旧宗主国を嫌う感情がこういう形に出ていると思うと、複雑怪奇な感じです。

引用

ブルキナファソでロシア支持デモ 仏には反発

【10月5日 AFP】今年に入って2回目のクーデターが起きた西アフリカ・ブルキナファソで4日、ロシアを支持するデモが行われた。一方、旧宗主国フランスに対しては反発が強まっている。

 AFP記者によると、首都ワガドゥグで数十人規模のデモ隊が「ロシア・ブルキナファソ間の協力に万歳」と書かれた幕を掲げたり、ロシア国旗を振ったりしながら行進した。

 一方で、フランスについては「くたばれ」、ブルキナファソも加盟する西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)に対しても「干渉をやめよ」と抗議。ECOWASをめぐっては、西側諸国、特にフランスの利益を支援しているとの批判も浮上している。

 ブルキナファソでは、イブラヒム・トラオレ(Ibrahim Traore)大尉が主導する勢力が新たなクーデターを起こし、1月のクーデターで政権を掌握していたポールアンリ・サンダオゴ・ダミバ(Paul-Henri Sandaogo Damiba)中佐を追放した。

 トラオレ大尉は4日夜、デモ参加者に謝意を表明。ただ、占拠している公共の場からは立ち退くよう求めた。

 ロシアでは、民間軍事会社「ワグネル(Wagner)」の創設者エフゲニー・プリゴジン(Yevgeny Prigozhin)氏が、トラオレ大尉の決起を受けて「祝意と支援を表明する」と歓迎した。ワグネルは中央アフリカやマリでも活動が確認されている。

 トラオレ大尉については、アフリカの他の旧フランス植民地に追随し、フランスとの関係を断ち、新たにロシアとの関係強化を目指すのではないかとの臆測が広がっている。

 米国務省のベイダント・パテル(Vedant Patel)副報道官は記者団に対し、「(ワグネルが)展開している国は弱体化、不安定化している。アフリカだけでもそうした事例を多数見てきた」と語り、ブルキナファソ軍事政権に対し、ロシアと関係を強化することの危険性を警告した。

 「国際ニュース 『AFPニュース』」より
先月30日にクーデターが発生したブルキナファソ、この国では今年1月にクーデターが発生して当時のロック・マルク・クリスティアン・カポレ大統領が失脚して(関連記事はこちら→またブルキナファソでクーデター)、ポール=アンリ・サンダオゴ・アミバ中佐が暫定大統領へと就任して軍事政権を発足させたが、そのブルキナファソで今度はイブラヒム・トラオレ大尉が主導する勢力がクーデターを起こして、アミバ暫定大統領を追放、アミバ暫定大統領は南東の隣国・トーゴに逃れるという顛末となったけど、そのトラオレ大尉は「(旧宗主国)フランスとは関係を断絶してロシアと関係を強くする!!」なんて噂も流れ、欧米諸国から懸念が出ているみたいです。

現にトラオレ大尉の支持者らは首都ワガドゥーグーにあるフランス大使館前で抗議デモや集会を展開して、ロシア国旗を振りかざして「ロシア万歳」「フランスくたばれ」「これ以上我々に関与するな!!」シュプレヒコールを挙げるわ、大使館のフェンスに火をつけるわ、投石するわ、塀をよじ登って侵入しようとするわで無法地帯化させたけど、フランス憎しの裏でロシアに共感を示す声が出てくるのって、ロシアはイギリスやフランスみたいに歴史的にアフリカを虐げなかったからマシって感情ですかね?
アフリカにおける反イギリス、反フランス感情に目をつけて接近しようとするロシア、そうやって自分たちを支持する国を増やそうとするのって狡猾でしかないんだが・・・?

てか最近アフリカにおいて反欧米感情が増えているけど、韓国みたいに植民地支配された歴史を根に持っているのではと勘ぐりたくなるが、だからといってロシアに接近するのは考えがロクでもないと思うよ。
自分たちより旧宗主国を取っているECOWAS(西アフリカ諸国経済共同体)への反発もあってか、植民地支配された歴史及び、今も旧宗主国の言いなりになっている自国政府への不満から既存の政府を打倒しようという動きがアフリカにおいて出ていることは欧米諸国にとって懸念材料かも知れない。

親ロシア感情が増えて反フランス感情も増えるブルキナファソ、トラオレ大尉が暫定大統領へと就任しそうだが、国際社会、特に欧米からは「正当な国家元首とは認めない!!」って批判されそうだけど、どうなりますか。

theme : 国際政治
genre : 政治・経済

ケニア、今回は無事に大統領選挙が出来るんでしょうかねェ・・・!?

過去に結果を巡って暴動になっただけに、今回はどうなりますか・・・。
てかアフリカあるあるとして、大統領選挙の結果を巡ってゴタゴタが起こりやすい。

引用

大統領選の投票実施 暴力回避へ厳戒態勢 ケニア

【ロンドン時事】東アフリカのケニアで9日、退任するケニヤッタ大統領の後継を選ぶ大統領選挙の投票が行われた。

 ルト副大統領(55)と野党指導者オディンガ元首相(77)による事実上の一騎打ちで、両者の接戦が予想される。過去の選挙では、対立勢力の衝突が死者を伴う暴動に発展。当局は今回、警官15万人を動員するなど厳戒態勢を敷いて、混乱の回避を図る。

 大統領選には計4人が立候補。物価高や干ばつで国民は生活苦に直面しており、経済危機への対応が最大の焦点だ。9日夕の投票締め切り後に開票へ移り、結果は1週間以内に発表される運び。当選条件を満たす候補がいなければ、上位2人の間で決選投票が行われる。大統領選のほか議会選や県知事選なども同時実施された。

 ケニアでは2007年、大統領選の結果をめぐる大規模な暴動が起き、1100人以上が死亡。17年選挙でも暴力行為で多数の死傷者が出た。

 今回は大きな混乱が伝えられていないものの、選挙戦中は対立候補をおとしめることを狙った偽情報がネット上で飛び交うなど、不穏な動きも。報道によれば、独立選挙委員会は8日、委員会関係者6人が不正の疑いで逮捕されたと発表し、不正操作への懸念が改めて強まった。

 過去の暴力騒ぎの事例から、国際社会も投票プロセスを注視している。ロイター通信によると、ブリンケン米国務長官は8日、訪問先の南アフリカで「ケニアの選挙が平和で自由、公正に進められるか、皆が見ている」と述べ、適正な投票プロセス実現に努めるよう当事者らに促した。

 最終更新:8/10(水) 7:13 「時事ドットコム」より
9日に大統領選挙の決選投票が行われたケニア、現職のウフル・ケニヤッタ大統領は3選目が憲法で禁じられており出馬せず、野党指導者であるライラ・オディンガ元首相とルト副大統領の一騎打ちという構図ですが、過去の大統領選挙において結果を巡って死者まで出る暴動が起こるなど、国際社会から懸念の声が出ているみたいです。

焦点となるのは経済問題で、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻のせいで食糧危機や物価高もあり、国民の不満も高まっているわけですから、この問題を解決してほしいというのが切なる願いでしょうか。

何事もなく大統領選挙が終わってほしいというのが一番の願いかも知れないが、平和的にかつ公正に行われてほしいと言うけど、それとは程遠いケニアに限らずアフリカ諸国のことだからねェ・・・!? 困ったもんです。
結局部族社会だから、自分たちと異なる部族の者がトップに立てば自分たちが冷遇されるという懸念というか不安がこういう暴力に発展しがちだと思うと、アフリカに民主主義が根付かないというか社会が発展しないわけだ。

theme : 国際政治
genre : 政治・経済

アンゴラが仲介に立って・・・!?

ロシアによるウクライナへの軍事侵攻などに目が行きがちな一方で放置されている世界の出来事もあるわけで・・・。

引用

ルワンダ兵2人解放に同意 コンゴがアンゴラに

【ルアンダAFP時事】アンゴラのロウレンソ大統領は5月31日、コンゴ(旧ザイール)が拘束中のルワンダ兵2人の解放に同意したと発表した。

 コンゴとルワンダは非難を繰り返し、コンゴ東部の武装勢力も絡んだ緊張が続いていた。

 ロウレンソ大統領はこの日、コンゴのチセケディ大統領やルワンダのカガメ大統領とそれぞれ会談した。アンゴラ大統領府は声明を出し「緊張緩和のためコンゴが一歩踏み出した」と評価した。近くアンゴラの首都ルアンダで、チセケディ、カガメ両首脳が会談する計画もあるという。

 最終更新:6/1(水) 13:43 「時事ドットコム」より
ロシアによるウクライナへの軍事侵攻にばかり目が行きがちな国際社会、その裏で放置されている問題もあるわけだが、それを最も喰らっているのがアフリカ、そのアフリカは小麦をロシアやウクライナからの輸入に頼っており、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻のせいで輸入がストップして小麦不足が懸念され、飢餓の懸念も出ているのは知っての通りです。

ちょっと前置きが長くなったが、今アフリカではルワンダコンゴ民主共和国の関係が悪化して緊迫化しているけど、先月28日にコンゴの武装勢力がルワンダ兵2人を拘束したことで、コンゴとルワンダの両国が非難の応酬を展開するという事態になっているわけだが、そんな中でコンゴの西の隣国・アンゴラジョアン・ロウレンソ大統領が先月31日にコンゴのフェリックス・チセケディ大統領、ルワンダのポール・カガメ大統領とそれぞれ会談し、緊張緩和するよう呼びかけたわけだが、これを受けてコンゴ側が拘束したルワンダ兵2人を解放することを決めたけど、アンゴラ政府が仲介して緊張緩和したってことですかね?

またロウレンソ大統領というかアンゴラ政府がコンゴとルワンダの首脳を招いて会談することも計画してるが、アンゴラはコンゴとルワンダの関係改善に名乗りを上げたんでしょうか? これ以上コンゴとルワンダがケンカしてはアフリカは元より国際社会の為にならないってことで動いたとすれば、国際社会、特に欧米はこの問題を知らんふりして全く感心を示そうとしないから、じゃあ我々がやりますってことにも映る。

何か放置されている感じのアフリカ情勢、欧米にすれば「毎度このことだから放っておけ」って傍観してるんでしょうか? 元々は自分たちによる植民地政策にあるが・・・。
アフリカもアフリカで「欧米はウクライナ情勢ばかり見て我々を無視している」って欧米に対して不満と憤りがあると思うね。

theme : 軍事・安全保障・国防・戦争
genre : 政治・経済

南アフリカで反仏感情が高まる・・・!!

韓国と違って「恨」の精神を持たないアフリカ諸国だが、やはり本音は・・・!?

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「アフリカから手を引け」 南アで反仏デモ

【5月26日 AFP】南アフリカの首都プレトリアにある仏大使館前で25日、急進左派政党「経済的解放の闘士(EFF)」の党員や支持者ら数百人が反仏デモを行い、アフリカから手を引くよう求めた。

 EFFのシンボルカラーである赤色のTシャツや帽子を身に着けた参加者は、「フランスはうせろ」とシュプレヒコールを上げたり、「西アフリカはフランスの植民地ではない」「フランスは植民地犯罪の賠償金を払え」と書かれたプラカードを掲げたりした。

 オレリアン・ルシュバリエ(Aurelien Lechevallier)仏大使が大使館外に出て嘆願書を受け取り、「われわれはアフリカの皆さんの友人だ」と述べた。

 AFP特派員によると、デモ隊はEFFが手配したバスで仏大使館前に到着した。

 EFFのジュリアス・マレマ(Julius Malema)党首は「フランスの白人至上主義者」に対し、「あなた方はアフリカで大勢の人を殺した。今になって何をそんなに怖れているのか」と呼び掛けた。

 マレマ氏はアフリカ民族会議(ANC)青年同盟の指導者だったが、2013年に離脱してEFFを結成。欧米の帝国主義を繰り返し非難し、労働者や失業者を中心に数百万人の支持を集めている。ウクライナ侵攻をめぐっては、ロシア支持を表明している。

 「国際ニュース 『AFPニュース』」より
南アフリカの首都・プレトリアのフランス大使館前で、同国の急進左派政党EFF(経済的解放の闘士)の党員及び支持者が抗議デモを起こしたっていうけど、なぜフランスに対して抗議の矛先を向けたのだろうか・・・!?

「フランスはうせろ」とシュプレヒコールを上げるわ「西アフリカはフランスの植民地ではない」「フランスは植民地犯罪の賠償金を払え」とプラカードを掲げたわけだが、未だに経済的に旧宗主国(イギリス・フランスなど)に牛耳られて「属国」扱いされているアフリカ諸国のこと、植民地政策がまだ続いていることへの不満から旧宗主国への怒りが爆発したと言えばそれまでだが、それに加えて「植民地支配を謝罪しろ、賠償しろ」なんて韓国みたいでみっともないと思うわ。
こう見ると「アフリカ諸国は形的に植民地支配された歴史を棚上げしているけど、実は植民地支配された歴史を根に持っている」って印象を与えそうでならない。

今回フランスを名指しして非難した背景には、フランスが西アフリカのマリに軍事的な干渉をしたことが「旧宗主国による干渉」と映って、これ以上植民地政策されることは許せないと思ったんでしょう。

このEFF、西欧による帝国主義を名指しで非難して南アフリカ国内で支持を集めているわけだが、かつて植民地支配された歴史を利用して白人は悪だと言いふらしてるのでは? やってることが韓国の反日みたいで過激なナショナリズムの押し付けでしかない。
フランスを名指しして非難したEFF、そのうちイギリスなどを標的にしそうでならないが、考えすぎだろうか。

南アフリカにおいてこのようなナショナリズムが台頭する。全人種の融和を掲げたネルソン・マンデラが草葉の陰で嘆いてそうでならない。

theme : 国際政治
genre : 政治・経済

またブルキナファソでクーデター

2014年から2年連続でクーデターが起こるなど、情勢が不安定だっただけに「またか」です。
改めてアフリカは政情が安定しない国ばかりだ・・・。

引用

ブルキナファソでクーデター 反乱部隊、全権掌握を宣言

【ワガドゥグAFP時事】ブルキナファソ軍の反乱部隊は24日、国営テレビを通じ、全権を掌握したと表明、クーデター成功を宣言した。

 アフリカや欧米各国、国連は強く非難している。

 国営テレビに登場した反乱部隊代表は、ポールアンリ・サンダオゴ・ダミバ中佐名の声明を読み上げ、憲法停止、政府と国会の解散、国境封鎖を宣言した。新設された「維持・再建愛国運動(MPSR)」が「妥当な期間」を使って「憲法秩序」を再建すると主張した。また、全土で夜間の外出を禁止した。

 カボレ大統領の行方について、欧州連合(EU)のボレル外交安全保障上級代表(外相)は24日、声明を出し「軍の監視下にいることは分かっている」と指摘。事態を「甚だしく憂慮している」と反乱部隊に警告した。

 ブルキナファソ政府関係者は、カボレ氏が大統領警護隊によって23日夜、公邸から「ひそかに脱出した」と述べた。しかし「直後に部隊が到着し、大統領の車列に銃弾を浴びせた」と語った。

 こうした情報を受け、米政府は24日、ブルキナファソ軍に対し「憲法と、国民に選ばれた指導者の尊重」を要求、カボレ氏の解放を求めた。グテレス国連事務総長も声明を出し「武力による政府乗っ取りの試み」を強く批判した。

 最終更新:1/25(火) 8:53 「時事ドットコム」より
西アフリカの内陸国・ブルキナファソで24日に軍がクーデターを起こし、国営テレビを通じて「我々はブルキナファソ全土を掌握した!!」と高らかに宣言したわけだが、同国のロック・マルク・セバスチャン・カポレ大統領の行方は分からず、国際社会から懸念と批判が出ているみたいです。

国際社会から懸念と批判が出る、そりゃ軍が力づくで全権を掌握し、政府と国会の解散や憲法停止といった戒厳令を一方的に宣言したんだから、民主主義に対する挑戦と見てもおかしくありません。ていうかアフリカ諸国における軍事クーデターって大体こういうパターンが多い。

なぜブルキナファソでまたクーデターが起こったのか?
背景には隣国マリからイスラム過激派が侵入し、ブルキナファソ軍はその対処に苦労しており、軍から「カポレ大統領は過激派対策に消極的過ぎる!!」という不満が出て、イスラム過激派対策の為の装備を強化するよう訴える目的でクーデターに至ったけど、軍の政府に対する不満が溜まってそれが限界に至って起こしたとすれば、実力行使に及ぶのも無理はないのだが・・・。
とはいえ、ブルキナファソ政府も軍の訴えに耳を傾けるべきだったのではと言いたくなる。仮に政府が軍の訴えを聞いてそれを聞き入れて軍備を強化すればこういうことにならなかったのでは・・・!?

軍がクーデターを起こして軍事独裁政権にでもなれば、それこそ最悪のシナリオでしかない。
文民政権が長続きしなかったブルキナファソ、改めて政治基盤の脆弱さを発信するものではないでしょうか。

theme : 国際ニュース
genre : ニュース

デズモンド・ツツ大主教

フレデリック・デクラーク元大統領に続いて、また一人アパルトヘイト根絶に貢献した人物が亡くなりました。

引用

ツツ元大主教が死去 アパルトヘイト撤廃に尽力、ノーベル平和賞受賞

【カイロ=佐藤貴生】南アフリカでアパルトヘイト(人種隔離)の撤廃に尽力し、1984年のノーベル平和賞を受賞したデズモンド・ツツ元大主教が26日、同国南西部ケープタウンで死去した。90歳だった。がんを患い、療養中だった。

ロイター通信が伝えた。ラマポーザ大統領はツツ氏死去の報を受け、「南アの解放を後世に残した」と業績を称賛した。

31年10月生まれ。教員をへて60年代初めに英国国教会司祭。レソトやヨハネスブルクの主教を歴任し、86~96年にケープタウン大主教を務めた。

キリスト教の立場に立った非暴力の反アパルトヘイト運動を推進。黒人解放運動を進めてアパルトヘイト撤廃の原動力となったマンデラ元大統領と並ぶ国民統合の象徴的存在だった。90年代にはアパルトヘイトの下での人権侵害や犯罪の実態を解明する「真実委員会」のトップを務めた。

実直な人柄で知られ、アパルトヘイト撤廃後も黒人解放運動を推進した主要政党「アフリカ民族会議」(ANC)の腐敗を批判するなど、人種を問わず国民の信頼を集めた。

最終更新:12/27(月) 2:12 「産経新聞」より
アパルトヘイト根絶に尽力し、あのネルソン・マンデラ氏より先にノーベル平和賞を受賞した南アフリカデズモンド・ツツ大主教が26日に90歳で亡くなったというけど、聖職者という立場から非暴力に基づく反アパルトヘイト運動を進め、マンデラ氏と並ぶ国民統合の象徴でもあったツツ氏、更にアパルトヘイト政権下での人権侵害や犯罪の実態を解明する「真実委員会」のトップを務めるなど、南アフリカにおいてマンデラ氏と並ぶカリスマ性があったと思います。

アパルトヘイトが無くなってからも、南アフリカが抱える問題に目を向けて特にANC(アフリカ民族会議)の汚職や腐敗を臆することなく批判するなど、人種を問わず幅広く支持されたその人物像は、マンデラ氏と並んで南アフリカはもとより全世界から評価されておかしくありません。ただ日本においてはマンデラ氏の印象が強いせいか、デクラーク元大統領と並んであまり知名度が低いところがあるが・・・。

ツツ氏の死去を受け「南アの解放を後世に残した」とコメントを残したシリル・ラマポーザ大統領ですが、自分たちの利権しか考えずこれが腐敗をもたらしていることをツツ氏から批判されていることを痛感しているんでしょうか? 南アフリカの❝良心❞とも呼ぶべきツツ氏、こういう❝良心❞とも呼ぶべき人物はいつの時代、どの国にも必要かも知れない。情けないことにこれがない国もあるから困ったもんだけどね(特に特定アジア)。

「希望とは暗闇の中の光です」とツツ氏はこんな名言を残してますが、どんな困難な状況であっても、希望を持たなければいけないってことです。

theme : 訃報
genre : ニュース

大統領が感染。ってオミクロン株ではないが

COVID-19の変異種・オミクロン株が発見された矢先、大統領がCOVID-19に感染したみたいです。

引用

南ア大統領がコロナ感染

【ヨハネスブルクAFP時事】南アフリカ大統領府は12日、声明を出し、ラマポーザ大統領が新型コロナウイルスに感染したと発表した。

 症状は軽く、医師による経過観察が行われている。ワクチンは2回接種済みだという。

 同日に行われた故デクラーク元大統領の追悼式への出席後に体調不良を訴えた。声明によると、ラマポーザ氏は当面の間、自主隔離に入り、マブーザ副大統領に権限を委譲する。南アでは11月、感染力の強い新たな変異株「オミクロン株」が見つかったと最初に発表された。

 最終更新:12/13(月) 12:23 「時事ドットコム」より
先月感染力が非常に強いCOVID-19の変異種・オミクロン株が見つかった南アフリカ、その南アフリカではオミクロン株と見られる感染者数が増加しており、状況は予断を許さないのだが、そんな状況の中シリル・ラマポーザ大統領がCOVID-19に感染したと大統領府から声明があったけど、大統領がCOVID-19に感染って、それこそ大ごとです・・・。

12日に行われたフレデリック・デクラーク元大統領の追悼式に出席した後に体調不良を訴えて、そこでCOVID-19感染が確認されたというけど、追悼式ではマスクを着用しながら感染って、何が原因なんだろうか・・・。
既にワクチンを2回接種しているラマポーザ大統領、ただ南アフリカの国民のワクチン接種率は30パーセント台ということもあり、デクラーク元大統領追悼式の出席者の中には未だワクチンを接種していない者がいてもおかしくない。

当面の間自主隔離となったラマポーザ大統領、副大統領が代行するみたいだけど、大統領が感染したことで南アフリカのCOVID-19対策は厳しいものとなりかねません。ましてやオミクロン株の猛威もあり南アフリカは危険という印象もあるだけに、余計そうなりそうだ。すこぶる悪い治安の問題で物騒な印象を一時期与えたが、違った意味で物騒な印象を与えちゃったかも知れない。

theme : 新型コロナウイルス
genre : 政治・経済

生前動画でアパルトヘイトを謝罪

あのネルソン・マンデラとならびアパルトヘイト(人種隔離政策)撤廃に貢献したあの人物が天に召されました・・・。

引用

デクラーク氏、死後公開の動画でアパルトヘイト謝罪

【11月12日 AFP】11日に死去した南アフリカのフレデリク・デクラーク(Frederik de Klerk)元大統領が生前に残した動画メッセージが公開された。デクラーク氏はその中で、アパルトヘイト(人種隔離政策)を謝罪。自身が残した負の遺産に対する強い意識を示した。

 デクラーク氏は同日朝、がんとの闘いの末、85歳で死去。動画はそのわずか数時間後、同氏の財団により公開された。

 デクラーク氏は、自身がアパルトヘイトを正当化し続けているとの批判を頻繁に浴びてきたことに言及。「私が若い頃、人種隔離政策を擁護していたことは事実だ」と認めた上で、「その後、私はアパルトヘイトが南アフリカの有色人種にもたらした苦痛と屈辱について、国民に何度も謝罪した。多くの人が私を信じてくれたが、信じてくれない人もいた」と述べた。

「アパルトヘイトが南アフリカの黒人や褐色人種、インド系の人々に与えた痛み、傷、侮辱、損害について、私は無条件で謝罪する」と表明し、個人としても、アパルトヘイト制度を導入した国民党(National Party)の元党首としても謝罪の意を表すとした。

 同氏は1990年代には故ネルソン・マンデラ(Nelson Mandela)氏と並ぶ平和推進者として評価されていた。だが近年では政権の擁護者とみなされ、同国の悲惨な過去の責任を認めようとしない白人社会を象徴する存在となっていた。

 「国際ニュース 『AFPニュース』」より
アパルトヘイトを撤廃し、南アフリカを国際舞台に復帰するきっかけを作ったフレデリック・デクラーク元大統領、ただネルソン・マンデラ氏と比べてそんな知名度も影響力もないけど、アパルトヘイト撤廃に貢献したことは事実ですが、そのデクラーク元大統領が11日にがんの為85歳でなくなったというけど、そのデクラーク氏は生前に動画メッセージを残し、その中でアパルトヘイトを謝罪したことが明らかになったみたいです。

「アパルトヘイトが南アフリカの黒人や褐色人種、インド系の人々に与えた痛み、傷、侮辱、損害について、私は無条件で謝罪する」とアパルトヘイトが南アフリカそのものを苦しめ、国際的に批判を受けて孤立した原因を作った責任を生きているうちに謝罪して黒人など有色人種に赦しを請いたいとデクラーク元大統領は思ったけど、過去にアパルトヘイトを擁護して批判を浴びたことを告白し、その中で何度も謝罪したけど賛否を浴びたことも告白したみたいです。
マンデラ氏とならびアパルトヘイト撤廃に貢献した平和主義者と評されるデクラーク元大統領だけど、黒人の中にはアパルトヘイトを擁護してそのアパルトヘイトが撤廃されてもそれを長年謝罪しない白人社会の象徴という見方もあり、この動画でアパルトヘイトを謝罪した理由はそれを払拭する狙いもあったのでは? と推測します。アパルトヘイトは最悪の人権侵害行為の一つであることは事実。

動画でアパルトヘイトを謝罪したデクラーク元大統領、マンデラ氏は白人を赦したが、デクラーク元大統領は南アフリカの有色人種に赦しを請う。両者ともに融和と共存を訴えたと言えばそれまでだろうけど、今の南アフリカはアパルトヘイトの弊害が根強く残りこれが治安悪化と近隣諸国からの移民排斥という悪循環をもたらしており、この現実をどう思っているんだろうか・・・。
それと白人って、歴史の中で有色人種に対して行った加害行為に対しては全然謝罪しないイメージがあったけど、デクラーク元大統領のアパルトヘイトを謝罪する動画は特殊なケースなんでしょうかね?

theme : 差別問題
genre : 政治・経済

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